緊急署名:原発『テロ対策施設』猶予期間のさらなる延長に反対

一次締切:2026年3月25日👉3月26日の午後、提出予定

いま、日本の原発の安全を左右する重大なルールが、私たちの知らないところで「骨抜き」にされようとしています。

福島第一原発事故後、原発の規制が見直され、テロ攻撃などの航空機の衝突に備える「特重施設(特定重大事故等対処施設、いわゆる「テロ対策施設」)」の設置が義務付けられました。本来、この施設がない状態での原発の運転は認められないはずですが、「建設に時間がかかる」という事業者の事情を考慮し、特別に「5年間」という期限付きの猶予が認められてきました。

この猶予期間が、さらに延長されようとしています。緩和を目立たなくするため、「5年間」の起点を、後ろ倒しにすることも言及されています。

安全上必要だからとして導入した規制を、事業者側の都合でどんどん緩めてしまってよいのでしょうか。

ただでさえ、不安定化する国際情勢の中、原発へのテロや攻撃のリスクは高まっていることも忘れてはなりません。

私たちは原子力規制委員会に対して、「特重施設」の猶予期間を延長しないように要請したいと思います。ぜひ署名と拡散にご協力ください。

以下、提出を予定している要請書の文案です。

原子力規制委員会委員長 山中 伸介 様

要請書:特重施設(テロ対策施設)について経過措置期間の延長を認めるべきではない

【要旨】

原子力規制委員会は、特定重大事故等対処施設(特重施設、いわゆる「テロ対策施設」)の設置期限(経過措置期間)について、始点の変更を含め、実質的な延長につながるいかなる検討も行うべきではありません。事業者による工事に時間がかかることを理由に規制を緩めることは、福島第一原発事故の教訓を踏まえて「バックフィット(新基準の遡及適用)」の精神を根底から覆すものです。

【背景】

特重施設の重要性と「5年」の猶予について

 特定重大事故等対処施設は、「故意による大型航空機の衝突その他テロリズムにより、炉心の著しい損傷が発生するおそれがある場合などにおいても、原子炉圧力容器の破損による敷地外への放射性物質の異常な水準の放出を抑制するための施設」として、新規制基準において設置が義務付けられた施設です。本来、設置なしでの稼働は認められないはずですが、本体施設の設計及び工事計画認可(設工認)から5年間の「経過措置期間」が設けられました。この5年間は、特重施設がなくても原発の稼働ができてしまいます。5年を経過しても特重施設が完成しない場合、原発を止めなくてはなりません。

「建設が間に合わない」ことを理由に、さらに規制緩和?

 2025年に東北電力など原発を持つ事業者及びATENA(事業者による任意団体)は、法改定による建設業界の労働環境の変化という「他律的な要因」(法制度の変化など外部的な要因)を理由に、全プラントについて、経過措置期間を3年延長するよう要求しました。これに対し、原子力規制委員会は、他律的要因としては認められないとし、2026年2月18日の定例会合において、最終的に要求を拒否するとの結論を確認しました。ところが、山中委員長は同じ会合において、建設が間に合わないこれまでの実績を理由に、経過措置期間を実質的に延長する検討に入るよう事務局に指示を出しました。

「バックフィット」制度の形骸化

福島第一原発事故の教訓から、新たな基準が導入された場合、それに適合しないうちは原発の稼働を認めない「バックフィット」という制度が採用されました。この趣旨に従えば、特重施設の設置が新規制基準に盛り込まれた段階で、本体施設と同様に一切の経過措置期間を認めるべきではありませんでした。それをいまになって、「工事に時間がかかる」という理由で、規制当局の側から逆に延長しようというのは本末転倒です。

安全性を犠牲にした再稼働の優先

現在、各原発は以下の期限を控えています。

  • 女川原発2号機:2026年12月
  • 島根原発2号機:2028年8月
  • 柏崎刈羽原発6号機:2029年8月

また、東海第二、柏崎刈羽7号機はすでに期限を過ぎており、完成まで稼働できません。

これらの原発について、特重施設が未完成のまま運転を続けさせることは、万が一の際の重大なリスクを住民に押し付けることに他なりません。期間の延長は、安全よりも事業者の経済性や再稼働のスピードを優先させる行為です。

【要求事項】

原子力規制委員会は、福島第一原発事故の教訓に立ち返り、特重施設の経過措置期間を延長(始点の変更を含む)すべきではありません。建設が間に合わないのであれば、ルール通り原子炉を停止させるよう、厳格な規制を維持することを強く要求します。

署名呼びかけ団体

  • 原子力規制を監視する市民の会
  • 国際環境NGO FoE Japan
  • 規制庁・規制委員会を監視する新潟の会
  • 女川原発の再稼働を許さない!みやぎアクション
  • 島根原発2号機運転差し止め訴訟原告団 

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