JBICの環境ガイドライン

日本が資金を支援して行われる途上国での開発プロジェクトは、現地で環境・社会問題を引き起こしてきました。

FoE Japan は、政府系金融機関の国際協力銀行(JBIC: Japan Bank for International Cooperation)が融資する開発プロジェクトの調査・分析を踏まえ、問題の未然・再発防止と改善のための環境ガイドラインを提言し、2002年制定後は適切な運用を働きかけています。

また、開発プロジェクトへの保険を提供している日本貿易保険(NEXI: Nippon Export and Investment   Insurance)の環境ガイドラインについても提言活動を行っています。

JBICに強力なガイドラインを

1999年10月に設立されたJBICの環境ガイドライン策定にあたり、私たちはNGO・市民連絡会を発足させ、透明性の確保や環境アセスメントの強化など様々な提言を行いました。その結果、世界銀行等多国間金融機関の水準とも肩を並べられる最高水準のガイドラインができました  >策定プロセス

ガイドラインの適切な運用を

ガイドラインが制定されて、問題は解消されたでしょうか?
制定後、ガイドラインの実施状況のモニタリングや、施行から5年以内ごとに行われることになっているガイドライン改訂への提言に取り組んでいます  >制定から改訂へ

国際協力銀行(JBIC)について:
1999年10月、企業の海外進出を支援する「日本輸出入銀行(輸銀)」と政府開発援助(ODA)の円借款を行う「海外経済協力基金(OECF)」が統合され「国際協力銀行」が設立された。

2008年10月から、旧輸銀業務(国際金融等業務)は、政府系の㈱日本政策金融公庫の国際部門(新JBIC)として再編。旧OECF業務(円借款業務)は国際協力機構(新JICA)に承継されることになった。
日本の資源確保の促進や日本企業の海外進出の促進などを目的に、年間約1兆円以上の融資や出資を承認している。

大規模開発プロジェクトを支援しているその他の政府系機関
国際協力機構(JICA)
 ・・・日本の政府開発援助(ODA)の大部分を実施。年間の総事業規模は約1兆円程度。
日本貿易保険(NEXI)
 ・・・JBICと同じく、日本企業の海外進出の支援を目的に、年間約10兆円弱(2007年度)の保険の引受実績。目的が同様の機関であるため、環境ガイドラインもJBICと同レベルのものが制定されている。ガイドライン改訂では、しばしばJBICと同時に議論が行われた。
石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)
 ・・・資源開発の調査、事業に対する出融資・債務保証の実施。支出予算は年間2兆円弱(2009年度)。

 

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