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プレスリリース 飯舘村等の計画的避難区域の設定にかかる緊急要望
福飯舘村後方支援チームとFoE Japanは4月17日、福島県相馬郡飯舘村等の計画的避難区域の設定に関して、菅首相宛に緊急の要望を提出しました。
【プレスリリース】
関係機関並びに報道関係者各位
飯舘村等の計画的避難区域の設定にかかる緊急要望の提出について
福島県飯舘村は、事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所から北西に位置し、事故後屋内待避勧告が出された30km圏に南東の一部がわずかにかかっているものの、大半の村域は圏外にあります。しかし、役場庁舎付近にある放射線量率測定ポストでは、3月15日夜に1時間あたり45マイクロシーベルトという高い値を観測、その後低下したものの、依然自然放射線レベルの100倍程度の高い値が続いています。
3月28・29日に京都大学原子炉実験所の今中哲二助教を団長とする汚染調査チームが、現地で詳細な放射線量率分布並びに土壌・水のサンプリング調査を行った結果、村内の30km圏外域でも、時間あたり線量が20-30マイクロシーベルトに達する地域があり、この地域での積算被曝量(屋外)は15日以降の3週間で最大45ミリシーベルトに達していると推計されています。また土壌には高濃度でセシウム134、セシウム137が沈着しており、今後高い線量率がかなり長期にわたって維持される見通しです。
こうした村の汚染状況が次第に明らかになる中、4月11日に国は飯舘村等を計画的避難区域に指定しました。しかし、1か月という計画区間中にも、そこに生活し続けることで住民の被曝は続きます。国と村等との合意に時間がかかることはいたずらに被曝を積み重ねることにつながります。また、今後の生活や生業に
関して明確な見通しがないことから、住民の間には不安と混乱が生じています。
このような状況を憂慮し、飯舘村後方支援チームとFoE Japanは、本日、福島県相馬郡飯舘村等の計画的避難区域の設定に関し、菅直人内閣総理大臣宛に緊急の要望を提出しました。
要望の内容については別紙をご覧ください。
国際環境NGO FoE Japan 事務局長 三柴淳一
要望書はこちら
>飯舘村等の計画的避難区域の設定にかかる緊急要望[PDF]