原発に向き合う世界と私たち
「福島は警告する、全ての原発を止めよ!」市民25万人がデモ ~FoEドイツ発~
福島第一原発の事故により、世界各国で原発政策の見直しが行われようとしています。
ドイツ政府は、3月14日、原子力発電は重要な「橋渡し技術」であることは変わらないとしながらも、脱原発期限の延長を少なくとも3ヶ月猶予させるとともに、15日には、国内の17基すべての原子力発電施設の抜本的な安全点検を実施することを決定。1980年より前に発電を開始した原子炉は、検査のために停止することとなりました。
これに対し、BUND(FoEドイツ)は、リスクの高い原子力は「橋渡し」として使うべきでないとして原子力からの脱却を強く求め、下記を要求しています。
・原発期限の延長計画の撤回
・7基の古い(1980年以前運転開始)原発の永久停止
・その他の原発の段階的停止
・エネルギー政策の見直し
BUND代表のHubert Weigerは、7基の古い原子力発電所の停止のみでは不十分であり、政府は責任を自覚し住民の安全を電力会社の利益よりも優先するべきとコメントします。
BUNDは政治への働きかけを強化し、署名活動を行うとともに、21日、26日に全国各地で緊急デモを行いました。26日のデモには、BUNDほか複数の環境団体の呼びかけにより、ベルリン、ハンブルク、ケルン、ミュンヘンで合計25万人が集いました。
“Fukushima mahnt – alle AKWs abschalten!” 「福島は警告する、全ての原発を止めよ!」
緑の風船や赤黄の「Anti Atom」マークを鮮やかに翻えしながら反原発を訴えました。
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またこれだけでなく、ドイツ全土で連日のように市民によるアピールが続いています。FoE Japanがドイツスタディツアーで交流しているシュタウフェン(フライブルク近郊の小さな街)の環境グループメンバーからも、地震被災者への黙祷とデモを行ったとの報告が届きました。古い原発の即時停止と自然エネルギーへのシフトを訴える声が、各地から響いています。