森のプレゼント
JR西日本による支援
●2014年度実施できたこと
2013年度寄付総額 | 2,450,600円 (2014年度に活用させていただきました) |
活動1. フェアウッドの利用拡大のための普及・啓発活動および企業への協力
●環境・社会に配慮した「顔のみえる木」の利用を進めることを目的とするフェアウッド事業において、2014年度は新たに関西圏の里山保全団体との協力を開始し、地域に根差した里山保全方法を学ぶと同時に、環境リスクの高い海外からの木材の背景にある森林問題について伝える勉強会・上映会を開始しました。勉強会では、ワークショップも実施され、顔のみえる木材を利用する重要性から身近な木材製品の買い方までを普及・啓発しました。
●木材を利用する企業へ、日本国内の地域材を使った製品、間伐材製品を利用する意義および生産地の現状を伝え、店舗で利用する木材を、間伐材等の環境へ配慮した資材へ転換するサポートを行いました。あまり焦点を当てられない店舗内の木製備品に地域材や間伐材を使い続けることで、長期にわたる木材への炭素貯留を実現すると当時に、広く一般の方々に国産材利用の意義を実感していただける場を創出しました。
●木との触れ合いをより身近にするための普及活動としては、野外イベントへの出展、WEBでの情報発信等を行いました。野外イベントでは、被災地東北地方の間伐材を使用した木製コースターを使ったワークショップを実施し、間伐材の利用を拡大。また、親子が一緒に作業できる機会を創出し、木を長く使い続けることと森を守ることのつながりを伝え、間伐材製品の利用を促進しました。
写真左:植林後に放置されていたスギ林の間伐活動
写真右:森林ワークショップでのグループワーク
活動2. 被災地において地域材を使った復興住宅の普及活動、仮設住宅集会所へのベンチ寄贈
東日本大震災から4年が経過し、ガレキ処理から始められた震災復興も、生活の再建にまで及ぶようになってきました。しかしながら、津波により甚大な被害を受けた沿岸部は、未だ復興の目途が立たない地域も多く、応急仮設住宅での生活を余儀なくされている方々が殆どです。
●宮城県では、H27年2月時点で防災集団移転のための土地造成工事の着工率が100%となり、続く災害公営住宅および個人住宅の自立再建も視野に入る段階にきました。FoE Japanでは、震災後から宮城県の沿岸部の地域を中心として、地域の住民同士のつながり(結い)を守る活動を行ってきました。今年度も、地産地消型の住宅を提供する被災地の住宅作り手の支援を行い、被災者向けの住宅見学会、森林・製材所見学会を実施しました。
●また、未だ仮設住宅生活を余儀なくされている被災者のために、仮設住宅集会所においてベンチ組立てのワークショップを実施、作り上げたベンチを集会所内に設置しました。この他、市営の動物園や東京都内の保育園においても同様のワークショップを実施し、子供たちが身近な地域の木に触れる機会づくりに努めました。
●進められる震災復興のなか、沿岸部では農地としての利用も再開されてきています。しかし、津波被害により海岸防災林が流失したため、潮害を緩和する環境保全機能も失われたままの状態です。2014年度は、以前に地域集会所の建設を行った山元町において、今後の海岸防災林の植樹を行うため、地元の市民団体との準備を開始。津波からまちを守る海岸防災林の再生活動を被災地住民の方々と一緒に着手しました。
写真左:仮設住宅集会所でのベンチ寄贈イベント
写真右:海岸防災林として植林されたクロマツ(山元町)