森のプレゼント
JR西日本による支援
●2011年度実施できたこと
2010年度寄付総額 | 2,051,400円 (2011年度に活用させていただきました) |
1 、フェアウッドの普及・推進
木・木製品を使う私達消費者と、それを市場に供給する事業者の双方が森林環境に配慮した木(フェアウッド)を選ぶことが森林保全に直結しています。
2011 年度は、世界の森林の現状とフェアウッドへの理解を広めるため、東条湖、大阪を皮切りに、全国のホテルグリーンプラザさんのロビーやエントランスをお借りして、パネル展示や実際に触れることができるフェアウッド製品の展示を実施しました。
2 、東北復興支援事業
2011 年度はフェアウッドの普及・推進に加え、3月の東日本大震災をうけ、東北の豊かな森林資源の活用により、被災地の一日も早い復興を目指す「結いの素」プロジェクトをスタートし、皆様からのご寄付を活用させていただきました。
復興のため膨大な資源需要は熱帯林など世界の森林への影響が懸念されており、近くの森林資源を有効活用することは森を守る林業の活性化、林分の健全化にもつながります。「結いの素」プロジェクトでは地域の木材を使い、地域の集落の互助関係・精神を表す“結い(ゆい)”のように「地域の復興を目指す方々の力を結集するよりどころ(素)作りを支援」を推進しています。
・地域材による復興拠点整備
東日本大震災では、沿岸部の漁業、平野部の農業といった地域に根ざした産業が大きな被害を受けました。そして、 他の産業に比べ、強固な地域基盤(地勢、地域コミュニティー)の上に成り立つ第一次産業の漁業・農業は、街の再建と切り離せないものになっています。
宮城県岩沼市で、津波をかぶった農地で農業の再開を目指す農家さんたちが共同で使う農作業小屋を設置しました。被災によって、農地と住居(現在は仮設)が離れてしまった今、道具の保管、出荷作業を行う拠点として活用していきます。材料には森林環境と社会に配慮した県産材と古材・廃材を活用し、設置には市民ボランティアなどが参加して行われ、地域の結束を再確認することができました。今後も宮城県石巻市での漁業作業小屋などの支援を行っていきます。
・間伐材ベンチで憩いの場を
2010 年度のご寄付で作成したベンチで仮設住宅団地の憩いの場を作るために、石巻市北上町の「にっこりサンパーク」に寄贈しました。「にっこりサンパーク」には 177 世帯の方々が生活しています。みんなで使うベンチということで、小学生からおじいさん、おばあさんまで参加し、金属のクギを使わず、木のクギで仕上げるベンチにみんな驚きながら 10 台のベンチを組み立て、柿渋塗料をぬりました。吉野材を使った関西から東北への贈り物をとても喜んでくれました。
寄贈から3ヶ月が過ぎた6月、同所に訪れた際にベンチについて現地の方とお話しが出来ました。春が過ぎて夏が来て、温かいこのごろは年配の方も団地周辺を皆さんでよく散歩しているようです。ちょっと一休みの時に、木のベンチがとても役立っているようで、感謝の声を寄せてくださいました。
(※ 2010 年度のご報告では関西エリアへの寄贈を予定しておりましたが、震災後の被災地からのニーズの高さを元に寄贈先を変更しました。)