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リニア中央新幹線
リニア問題連続講座の開催:
梨の木ピースアカデミー
[コース29] 時代に逆行?超特急リニア新幹線の実態‐検証Part1
夢の超特急と呼ばれ、国や自治体が全面的に協力、推進するリニア中央新幹線事業。国内最大級の開発事業でありながらも、国民的議論の不在、またずさんな環境アセスメントと共に進められてきました。
すでに始まっている工事によって貴重な生態系や人々の暮らしが脅かされ続けています。
自然災害が頻発し、コロナ禍により価値観やライフスタイルの変化が生じる中、利便性や経済発展のみを追求し、甚大な環境社会影響を引き起こすリニア開発は、社会のニーズに沿わないことが明らかとなってきています。
本コースでは、今の時代、これからの時代にリニア事業が本当に必要とされるのか、問い直します。
曜日 : 水曜 隔週
時間 : 19:00-21:00 ※第6回は20:00-22:00
開催方法 : オンライン開催・定員50名
参加費:各回2000円(学生1000円)、全6回受講 9000円(学生6000円)
第1回 超特急リニアの実態~リニア事業による環境社会影響 開催日 : 2021年11月3日(水) スピーカー : 柳井真結子(国際環境NGO FoE Japan) リニア中央新幹線は、品川-名古屋-大阪を短時間でつなぐことで巨大都市圏を構築し、経済成長が期待されるという超特急です。しかしその開発事業には、採算性の問題、透明性の欠如、計画のずさんさ、事故の頻発、談合事件、住民への不誠実な対応、そして取り返しのつかない規模の環境破壊等、多くの問題が生じています。リニアによって何がもたらされ、何を失うのか、すでに沿線各地で発生している様々な工事影響や問題点を整理しつつ事業の必要性を考えます。 第2回 ストップリニア!~沿線各地から立ち上がる住民運動 開催日 : 2021年11月17日(水) 講師(肩書含む) : 川村晃生さん(ストップリニア訴訟原告団長) リニア中央新幹線は現在工事の進む品川から名古屋までの沿線の各地で様々な環境社会影響を及ぼし、多くの人々の暮らしを脅かしています。各地で声をあげる住民、そして沿線住民が連帯して立ち上がったストップリニア訴訟は、多くの犠牲と引き換えにもたらされる利便性に疑問を投じています。ストップリニア訴訟の原告団長を努める川村晃生さんから、リニアをめぐる裁判の論点と社会に訴えるメッセージをお聞きします。 第3回 リニアに脅かされる山村の暮らし 開催日 : 2021年12月1日(水) 講師 : 紺野 香糸さん(大鹿村住民) 南アルプスの麓にある長野県大鹿村は「日本で最も美しい村」のひとつです。人々は、自然を畏れ、敬い、共に生きることを大切にした暮らしが営まれています。そんな大鹿村にリニアのトンネルが通ります。住民を蔑ろにする説明会に始まり、ダイナマイトの騒音、振動、土砂崩れ、細い生活道路を行き交う大型ダンプカー、そして賛成派と反対派という村の分裂。リニアの恩恵を最も必要としない人々が最も開発の影響を受けています。大鹿村で暮らす紺野香糸さんからリニアが村にもたらした影響を聞きます。 第4回 住宅の真下に巨大トンネルが掘られる?!(仮) 開催日 : 2021年12月15日(水) 講師:三木 一彦さん(リニアから住環境を守る田園調布住民の会) 2020年10月、東京外環道のトンネル工事により、調布の住宅街で大きな陥没事故が起こりました。地上から40mより深い大深度地下の工事は、地上には影響がないとされ、住民の同意を得る必要もなく、十分な説明すらもされてきませんでした。外環道と同じ工法で掘られるリニアの都市部沿線住民に大きな衝撃と恐怖を与えました。超高速を実現するために、民家の下も学校等の公共施設の下も避けることなく一直線に走らなければならないリニア。多くの人々の財産と命を脅かすことになります。自宅のすぐ側にトンネルを掘られる三木一彦さんから、リニアの大深度地下工事のリスクについてお話を聞きます。 第5回 静岡の若者から見るリニア開発 開催日 : 2022年1月12日(水) 講師 : 高井渚沙さん(元FFFShizuoka) リニア南アルプストンネルの工事は、南アルプスの生態系と地下水脈に甚大な影響を及ぼします。62万人もが使う静岡県を流れる大井川の水量が大きく減水する可能性があることから静岡県は沿線県の中でリニアの着工を唯一認めていません。有効な対策が示されないまま、静岡県と事業者であるJR東海の対立が続きます。そんな中、静岡県の若者達が署名活動や情報発信を始めました。自分達が担うこれからの社会に、リニアが本当に必要なのか今一度考えて欲しいと訴える高井渚沙さんから、静岡のリニア影響について伺います。 第6回 アメリカでも問題だらけのリニア~反対を訴える市民運動 開催日 : 2022年1月26日(水) 講師 : Vicki Reynoldsさん(Maryland Coalition for Responsible Transit (MCRT))、Dan Woomerさん(市民活動家) 2014年、安倍首相(当時)より、アメリカにリニア技術を無償提供することを表明されました。現在、ボルチモア-ワシントンDC間にリニア新幹線(SCMaglev)を建設するための環境影響評価の手続きが進められています。長期的にはフィラデルフィアを経由してニューヨークまで運行することを目指しています。事業に反対する市民は、安全基準、経済効果、環境影響、公共性や必要性の根拠が明らかにされないことを批判しています。住宅地への影響、有害物質の発生、自然環境への影響開発の影響が懸念されますが、最も受ける人々には何が起こるのか知らされずに進められてきました。現地でリニアに反対する市民運動家お二人を迎え、アメリカのリニア問題について学びます。 |