【COP25 vol.2】COP25初日終了 - 政府によるチリ市民への弾圧への連帯を、そして市場メカニズムにNOを!
COP25初日が終了しました。
開幕の朝、会場入り口にて、南米の先住民族を中心に、チリ政権による市民社会への弾圧に反対する声をあげるアクションが開催されました。冷たい空気の中、15人ほどが眼帯をかけ、チリでたたかう市民への連帯を示し、気候危機の根本には不正義や、市民の声を封じるような政権の存在があるとし、Justice for climate, Justice for Chilean と声をあげました。
気候正義を求めるNGOの連合Demand Climate Justiceのメンバーの一人は「開催地はスペインに変わっても、私たちはチリの人々と共にある。スペインに変更になったからといって、現地で起こっている不正義から目をそらしてはいけない」と語りました。
開催地はスペイン・マドリードに変更となりましたが、COP25の交渉を進める議長はチリのままです。気候正義を求める市民社会としては、市民を弾圧する政府に今回の議長を任せることはできません。
また、初日の午後には、Friends of the EarthインターナショナルとしてCOP25にかける期待を記者に向けて発信。
南米・エルサルバトルのRicardo Navarroは、南米の市民社会と連帯することをうったえました。
「社会的・政治的な不公正、環境不正義を避けるために、私たちが取り組まなければならないことはシステムチェンジです。システムチェンジはいますぐに、すべてが気候危機に瀕する前に起こさなくてはなりません。今こそ、システムチェンジの時なのです。」
ナイジェリアのPhilip Jakporは、国際市場メカニズムについて指摘。ナイジェリアではShellや、ENIなど巨大化石燃料企業が化石燃料採掘を続けています。
また、FoEナイジェリアとFoEオランダは、化石燃料採掘を続け、気候危機を加速させているShellを相手取り、訴訟を起こしています。
しかし、驚くべきことに、Shellは市場メカニズムに参入する見返りとして、オランダ政府から補助金を受け取っています。Phillip Jakporはこれらの事実を記者会見で指摘し、企業の利益ばかり反映され、大規模プランテーションがクレジットになるようなメカニズムは、今すぐにやめるべきであるとコメントしました。
(高橋英恵・深草亜悠美)