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クラスヌィ・ヤール村

クラスヌィ・ヤール村住民参加型村づくりワークショップ
クラスヌィ・ヤール村住民参加型村づくりワークショップ 写真館
クラスヌィ・ヤール村環境学習会
クラスヌィ・ヤール村環境学習会 写真館
2007年エコツアー報告
 
 
 
 
 
  
  
  
  
  
クラスヌィ・ヤール村

 

FoE Japanのエコツアーの受入れであるクラスヌィ・ヤール村は、広大なロシア連邦の最南端、日本から程近い沿海地方にあり、狩猟民族ウデヘが最も多く集中して居住する最後の村です。旧ソビエト連邦体制化の1957年、当時はビキン川沿いに氏族ごとに暮らしていた彼らを一箇所に集める集住化政策により、クラスヌイ・ヤール村は作られました。現在の人口は、約600人。民族構成は多岐に渡り、ウデヘの他にもナナイ、タズ、チュクチ、ロシアなど17民族が暮らしています。

 

◆ 先住民族組合とFoE Japan

村人たちが狩猟を生業に暮らすことができるほど豊かな森林が広がるビキン川流域は、常に商業伐採の危機にさらされてきました。近年の諸外国からの木材需要の拡大は、この状況をより一層深刻化させています。
国による管理も不十分であるこのような現状を受け、FoE Japanとクラスヌィ・ヤール村の先住民族組合「ティーグル」は、ウデヘの人々にとってかけがえのないビキン川流域の森を守るため、世界遺産登録を将来に見据えた協働を開始しました。現在は定期的なパトロールの他、国内での保護区指定を目指して政府への働きかけも行っています。

 

◆ 伝統文化の復興

ウデヘ伝統文化の復興、保存を目的として、村の女性達が、民芸品制作グループ「ボグティギ(ウデヘ語で復興の意味)」を組織し、ウデヘの民族衣装であるハラートや、刺繍の技術を生かした民芸品各種を作製しています。近隣の町において展覧会などの開催や、外国からツアーのお客さんが来る際には、お土産物の販売もしています。
北海道網走市にある道立北方民族博物館とFoE Japanは、このような民族文化復興の動きが地域経済の活性化の一端を担うことを願い、制作グループと協同でデザインなどを検討し、作製した民芸品を博物館のミュージアムショップにおいてウデヘの民芸品を販売すると同時に、民族衣装や、猟師が狩の際に伝統的に使用してきた鹿笛を展示品として復元しています。


ウデヘ民芸品

 

◆ フェアトレードの可能性

現在村では、松の実やコケモモの葉、ローズヒップの実など、費目財産物として収穫、販売されています。最も近い市場は、ハバロフスク市。狩猟業以外で地元住民が生計を立てていくための貴重な手段とされていますが、数年毎に豊作になるチョウセンゴヨウのマツの実以外、現時点では十分な効果を出せていません。今後、これらの非木材林産物を、住民の利益を十分に確保したフェアトレード的な手法によって日本に輸入、あるいは、現地からの産地直送のシステムが確立できれば、森を切らずに地域経済を向上させることができます。

シナノキのハチミツ:
ビキン川流域のタイガにおいて、7月約20日間ほどの間にしか収穫されないとされます。年間収穫量は、大体平均して10t。豊作の年は25tに及びます。しかし、天候や環境の変化に左右されやすく、1シーズンに1tしか取れない年もあり、気候変動の影響も心配されます。
加工は養蜂箱から取り出した枠を遠心分離機にかけ、分離されたハチミツを布ごしするだけ。天然純粋ハチミツです。


*お手伝いをして、ハチの巣の残りをねだる子供達

 

◆ これまでクラスヌィ・ヤール村に関わってこられた団体・個人の皆さん

北海道立北方民族博物館
2008年2月2日(土)〜3月26日(日)「企画展:森の人ウデヘ ウスリータイガに暮らす」
2007年2月2日(土) 午後1時30分〜3時30分
「講演会:ロシア沿岸地方の森と人びと」

・津曲 敏郎教授(北海道大学大学院文学研究科教授)
「ビキン川のほとりで」(アレクサンドル ・カンチュガ著、北海道大学図書刊行会)を翻訳。
クラスヌィ・ヤール村の小学校に「ウデヘの二つの昔話」(絵本)等ウデヘ語教材を寄贈。

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