地球に、世界に、外国に、日本に、海に、森に、川に、あなたの庭に、様々な生きものがいること。大きな獣から小さな昆虫までいろいろな生きものがいて、そのひとつひとつが独特で、それぞれの役割を果たしながら、つながりあって生きていること。無駄な種(しゅ) − 人間の都合で絶滅させてしまって良い生物 − などないこと。一度失われてしまった種は二度と蘇らせることが出来ないこと。様々な生きものを生み出し、自然界の絶妙なバランスを生み出してきた生物の "多様性”は、この先もまだ進化して繁栄する無限の可能性を秘めていること。たとえいま大きな役目を果たしていないように見える生物にも、いつか世界が変化したときに、大きな働きをする可能性が秘められていること。この可能性に賭け、この可能性が失われないために人間は出来る限りの努力をしようという考えが、“生物多様性を保護する” という考え方です(“生物多様性” とは"Biological diversity"という言葉を和訳したものです)。
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