集会と政府交渉:汚染土の再利用を問う(12/27)

原発2023.1.26

当日資料(満田)(2022年12月27日)
質問および再質問に対する環境省の回答(統合版)(2022年12月27日、2023年1月20日)

環境省は、東京電力福島第一原発事故に伴う除染で生じた汚染土の再利用を進めるため、埼玉県所沢市、東京都新宿区、茨城県つくば市で実証事業を行う計画です。

汚染土の再利用は、放射性物質の環境中への拡散を許すことになります。放射性物質は集中管理が原則。再利用を進めるべきではありません。
また、環境省が2020年パブリックコメントにかけた「省令案」は、用途 制限、放射能濃度限度、被覆、管理期限、情報公開など具体的なことが何一つ盛り込まれず、問題の多いものでした()。

所沢、新宿での住民への説明は、多くの住民が懸念しているのにもかかわらず、近隣住民の50人のみを対象にした説明会しか実施されませんでした。

汚染土の再利用に関しては、かつて福島県二本松市、南相馬市でも実証事業が計画されましたが、住民の反対により計画は撤回されました。

このたび、汚染土の再利用の問題点について明らかにし、市民同士の交流を深めるための集会および環境省との意見交換を企画しました。zoomでも参加できます。ぜひご参加ください。

日時:2022年12月27日(火)集会14:00~15:00
              環境省との意見交換 15:15~16:45(調整中)
場所:参議院議員会館B107/オンライン会議システムzoom(ミーティング機能を使います)

・会場参加の方は申込不要です。13:30~14:00、参議院議員会館ロビーにて通行証を配布します。
・zoomでご参加の場合は、以下からお申込みください。
https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZUud-qhrDgqHdchkqlkiDzJ4cdHvTGW0Wmf

内容:

集会(予定)
…汚染土再利用の経緯、背景、問題点について
…福島県二本松市からの報告「市民運動の勝利!寝耳に水の汚染土再利用の実証事業は、こうして撤回に追い込まれた」(鈴木久之さん/みんなでつくる二本松・市政の会)
…埼玉県所沢市から報告「12月6日からの所沢市民有志の動き」(宇野知左子さん/所沢への福島原発汚染土持ち込みを考える市民の会(仮称))
…質疑
環境省との意見交換(調整中)
以下の事前質問に沿って、やりとりを行います。>PDF

1. 除去土壌の再生利用の法的根拠、省令案の内容、現在おかれている状況についてご教示いただきたい。
2. 今回の実証事業の目的は何か。すでに汚染土壌に関しては、福島県内で実証事業が行われているが、それらとのちがいは何か。
3. 二本松市や南相馬市においては、住民の反対により実証事業は撤回された。環境省としては、その理由は何であると認識しているのか。
4. 今回、所沢および新宿において、多くの住民が懸念しているのにもかかわらず、近隣住民の50人のみを対象にした説明会しか実施しなかった。その理由は何か。
5. 今後、関心を有する市民などに対する説明会や意見聴取を幅広く行うべきではないか。
6. 今回の実証事業の土に、セシウム137以外の放射性物質や有害物質が含まれている可能性はないのか。どのような測定を行ったのか。
7. 実証事業終了後、原状回復を行うのか。除去土壌(汚染土)を掘り出し、中間貯蔵施設に戻すと説明されているようだが、その理由についてご教示を頂きたい。
8. 実証事業においては、除去土壌(汚染土)の上に覆土を行うとのことだが、現状回復を行う際に、覆土と汚染土が混ざり、結果的に汚染土が環境中に拡散してしまう可能性はないのか。
9. 実証事業においては、集水シートを敷き、浸透した雨水を一次保管して、「安全性を確認したのち」下水道に放流ということになっているが、どのように安全性を確認するのか。
10. 集水シートや浸出水のモニタリングは、今後環境省が計画している除去土壌(汚染土)の「公共事業等への利用」においても使用するのか。
11. 放射性物質は集中管理を行う原則からすると、汚染土壌を再利用するべきではないのではないか。
12. 2020年にパブリックコメントに付された除染土の再利用のための「省令案」には、用途制限、放射能濃度限度、被覆、管理期限、情報公開など具体的なことが何一つ盛り込まれていなかった。これは大きな問題ではないか。
13. 除染土の再生利用にあたって、住民への情報公開はどのように行われるのか。
14. 除染土の再生利用にあたって、管理期間はどうなるのか。管理責任は誰が負うのか。

主催・問い合わせ先:国際環境NGO FoE Japan

注)詳しくはこちらをご覧ください。
【声明】除染土再利用の省令案に反対する:用途制限・濃度制限記載なし 責任は不明 「知る権利」すら担保されない

※関連情報
▼【ファクトシート】除染土再利用・埋め立て処分…二本松、飯舘村長泥地区、
栃木県那須町の実証事業
https://www.foejapan.org/energy/fukushima/181012.html

 

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