【生物多様性とCSRの関係(2)】
これにはもちろん卸売業や小売業の企業が気をつけるだけではなく、消費者もそういった目線でモノを選ぶ事が重要です。そのために必要な情報である、「この商品はどこから来たのか」などの情報を偽装せずに公開することも、企業が負う責任のひとつだと言えます。
そして、企業が取り扱う商品の原料となる木材の利用方法・量に配慮することで、現地では森林の状態を保ったまま木材を持続的に利用することができます。その結果、私たち消費者も継続的にモノを得る事が可能になります。
一方で、企業が環境に配慮せず木材を利用することによって、生物多様性が破壊されるという事態に陥ることも考えられます。また、生物多様性の破壊によって、これまで森林を生計の手段として利用してきた地域住民の収入が減少し、その生活自体が脅かされてしまいます。
このように、今現在も沢山の生き物が絶滅の危機に瀕している場所から遠く離れた企業でも、間接的に生物多様性が失われたり、遠く離れた外国の地域住民の生活を脅かす事に加担してしまっているケースがたくさんあるのです。
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