南極の貴重な生態系
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南極大陸とその周辺には1万種以上の生物が生息しています。コウテイペンギンやアデリーペンギン、血液が無色透明なコオリウオ等、他の地域では見られない種も数多くいます。
ナンキョクオキアミ(Euphausia superba)は、南極圏に生きる動物たちのエサとして最も重要な動物といえます。その身体は体長6cm、体重最大2gという小さなオキアミですが、南極海全体における資源量は、およそ3.8億トンと推定されています1 。しかし、気候変動(温暖化)の影響に加え、南極半島周辺では集中的なオキアミ漁が行われていることから、個体数の減少が懸念されています。ナンキョクオキアミの減少は、ペンギンなどのオキアミを捕食する生物だけでなく、南極の生態系全体にとっての大きな脅威です。
南極とその周辺の海は、独特な生態系と、世界最古40億年前の岩石や数多くの隕石の発見など、生物学的研究および地球誕生の秘密や宇宙を知るための手掛かりとなる貴重な研究の場所でもあります。また、気候変動の影響を調査するバロメーターとしても重要な場所です。
南極大陸の特殊な地形と気候2
南極圏・・・南極点を中心に南緯66.5度から高緯の地域
南極地方・・・南緯50度から60度にかけた不規則な線の南。南極大陸、南極海、太平洋、インド洋、大西洋の一部
日本からは14,000km以上離れています
面積 ・・・約1,400万K㎡
日本の約37倍
平均標高 ・・・約2,220m
南極最高峰のヴィンソン・マシフ山は標高4,892m!
地理:
西半球側の南極半島からロス海のロス島にかけて10以上の火山、ロス海からビクトリアランドにかけての無雪地帯、露岸域(極寒砂漠とも呼ばれる)などがあります
平均気温:- 50 ℃
最低気温:- 94 ℃3(地球の最低気温)
- Atkinson, A., et al. “A re-appraisal of the total biomass and annual production of Antarctic krill." Deep Sea Research Part I: Oceanographic Research Papers 56.5 (2009): 727-740. ↩︎
- 公益財団法人 日本極地圏振興協会, 南極と北極とは? ↩︎
- ナショナルジオグラフィック, ニュース「地球の最低気温を更新、-94℃、南極の高地」 ↩︎
◎参考
国立極地研究所 >https://www.nipr.ac.jp/
国立研究開発法人 水産研究・教育機構. “令和5年度 国際漁業資源の現況“
南極南大洋連合(ASOC)>https://www.asoc.org/
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