共同声明 広島から南極海へ:平和で守られた地球への共通のビジョン

気候変動

2月11日が、第48回南極条約協議国会議(ATCM48)が広島で開催されるまであと100日という節目に当たることを受け、南極・南大洋連合(ASOC)およびASOCの日本のメンバーである国際環境NGO FoE Japanは、以下の声明を発表しました。日本政府がATCMにおいて保全へのリーダーシップを発揮することを期待するとともに、人類の平和への切なる願いを象徴する都市である広島の重要な役割への期待を表明します。

共同声明 広島から南極海へ:平和で守られた地球への共通のビジョン

日本政府、広島市、および南極条約協議国各位

本日が、第48回南極条約協議国会議(ATCM48)が広島で開催されるまであと100日という節目をむかえ、南極・南大洋連合(ASOC)およびASOCの日本のメンバーである国際環境NGO FoE Japanは、日本政府がATCMにおいて保全へのリーダーシップを発揮することを期待するとともに、人類の平和への切なる願いを象徴する都市である広島の重要な役割への期待を表明します。

広島は、世界の平和運動において極めて重要な声を担ってきました。同様に、南極は法的「平和と科学のために」に捧げられた地球上で唯一の大陸です。法の支配が揺らぎ、地政学的緊張が高まる現代において、南極条約体制は、諸国が対立ではなく協調を選択したときに何が可能かを示す、まさに「希望の灯火(beacon of hope)」であり続けています。

21世紀における持続的な平和は、自然界との共生なしには実現し得ません。気候変動および生物多様性の喪失は、世界の安定に対する重大なリスクです。こうした認識のもと、私たちは日本政府およびすべての条約協議国に対し、以下の事項への積極的な取り組みを呼びかけます。

■ 南極海の保護

南大洋における海洋保護区(MPA)ネットワークの早期指定を支持してください。これは生態系保全にとって不可欠であると同時に、法の支配に基づく海洋秩序および国際法の尊重という原則の実践でもあります。

■ 気候変動へのリーダーシップ

南極氷床および海氷の急速な変化が、世界の沿岸地域の安全に影響を及ぼしていることを踏まえ、科学的知見に基づく気候変動対策の強化を進めてください。

■ 責任あるガバナンスの強化

「環境保護に関する南極条約議定書 附属書VI(環境緊急事態から生じる責任)」を完全な形で履行し、南極環境に損害を与えた主体が適切な責任を負う仕組みの実効性の確保を進めてください。

私たちは、日本が国連公海等生物多様性協定(BBNJ協定)を批准しリーダーシップを示したことを評価します 。広島でのATCMの開催は、そのリーダーシップを地球規模でさらに発展させ、「強靭な南極ガバナンス(Resilient Antarctic Governance)」の構築に貢献する歴史的な機会です。

「広島からのメッセージ」が、強靭性(レジリエンス)、科学、そして人類共有の自然遺産の長期的保全を象徴するものとなることを、私たちは心より期待しています。

南極・南極海連合(ASOC)
国際環境NGO FoE Japan

 

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