パブコメセミナー: 改正クリーンウッド法、細則はどう変わるのか?
木材を取り扱う事業者に対して、合法性等の確認を求めるクリーンウッド法(農林水産省、経済産業省、国土交通省所管)が、施行5年後の見直しを経て2023年5月に改正されました。その施行(2025年4月1日)に向けて、新たな合法性確認に関する政令が2023年12月に公布され、今回、これまでの省令、施行規則、基本方針の見直しに関する案が2024年3月26日、パブリックコメントに付されました。
例えば基本方針(案)においては、「違法伐採リスク」という語句が明記されたこと(二の1)、「国内市場における木材流通の最初の段階において、合法性が確認できた木材のみが取り扱われる」という語句が明記され、法施行の基本的方向性がようやく具体化されたこと(一の3)など、これまで5年間曖昧なまま運用されてきた幾つかの点が明確にされ、前進したところも見受けられます。
しかし、改正法について議論された国会答弁において幾度も飛び交った「持続可能性」については、「人権配慮および持続可能性は自発的な取り組みを促す(二の2)」との記載に留まり、何ら法的拘束力を持たないと予測されます。さらに違法伐採の根絶に向けた取り組み(一の1)が国際的な課題として位置づけられていますが、「その視点のみでは森林減少は止まらない」という認識のもと、方針転換を余儀なくされた国際社会の直面する課題認識との乖離は大きいといえます。
現在、海外では森林減少そのものを抑制すべく、それに由来する木材・木材製品に加えて、食品を含む商品(パーム油、カカオ、牛肉、大豆、天然ゴム等)も対象として規制の拡大を目論んだEU森林減少防止規則(EUDR)の施行を控え、各界でその対応について議論が深まっているところです。
こうした世界の潮流を受けFoE Japanでは、日本の改正クリーンウッド法が少しでも「森林減少抑制」に寄与できるようにするために、省令、施行規則、基本方針に対する修正案ができるだけ多く提出されることをねらいとして、パブコメセミナーを企画しました。今般「盗伐 林業現場からの警鐘」を出版された田中淳夫さんをゲストにお迎えし、御著書の紹介を含め、パブコメに活用できそうなトピックなども交えてお話をいただきます。ぜひご参加ください。
【開催概要】
・日時:2024年4月17日(水)14:00~15:30(開場:オンラインは5分前)
・開催方法:オンライン(zoom会議室)
・参加費:無料
【プログラム】(敬称略、内容は予告なく変更することがあります)
1.改正クリーンウッド法の省令・施行規則・基本方針(案)の課題とパブコメ案の事例/FoE Japan 三柴淳一
>発表資料
>パブリックコメント事例一覧 ※パブコメ提出奨励項目以外に注目の修正・変更点についてもリストに含まれています。
>パブリックコメント事例一覧(提出版) ※パブコメ提出奨励項目のみをテキストにしました。
2.知ってる?林業現場で起きる違法行為の数々/田中淳夫氏(森林ジャーナリスト)
3.質疑応答
【主催】
国際環境NGO FoE Japan、地球・人間環境フォーラム
【お問合せ】
FoE Japan(担当:佐々木)
https://www.foejapan.org、sasaki@foejapan.org、TEL:03-6909-5983
※テレワーク推進中のため、極力メールにてお問合せお願いします。