G7 海洋保護の取り組みの進捗は

気候変動

 昨年2022年のG7気候・エネルギー・環境大臣会合において、コミュニケとともに海洋の保全に関する野心的な「G7オーシャンディール」が採択され、2022年12月に進捗報告書が発表されました。

 G7オーシャンディールは、豊かな海洋生態系が地球上の生命にとって重要であり、生物多様性の損失の阻止や回復、気候変動の緩和と適応のために努力が不可欠であること、そのために乱獲の阻止や汚染と闘う必要性を述べています。日本政府は2023年のG7の議長国を務めます。海洋の生態系を守り回復することは人類にとって重要な課題です。議長国である日本政府にはこれまでのコミットメントを確実に履行し、また国内外での取り組みの強化を行うことが求められます。

 日本の取り組みを後押しし、国内の市民社会や関係者の皆様に広くG7オーシャンディールについて知ってもらうため、FoE Japanは、昨年発表された進捗報告書を和訳いたしました。ぜひご覧いただき、参考にしていただけますと幸いです。

G7オーシャンディールについて(内容抜粋)

・海洋生態系は地球上の生命にとって不可欠であり、天然資源の乱獲や海洋環境の劣化を阻止・回復、汚染、気候変動及び生物多様性の損失とたたかう必要がある
・パリ協定やIPCCの「変化する気候下での海洋・雪氷圏に関する IPCC 特別報告書」を含む最新の科学に基づく行動を緊急に取ることが必要である。
・G7は、世界の海洋の保護、保全、回復、及び持続可能で公平な利用に関する世界的な努力を主導することにコミットし続ける
南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)の、条約域内における海洋保護区(MPAs)の代表的なシステムを可能な限り早期に設置するというコミットメントを全面的に支持する。これは、ウェッデル海、東南極及び南極半島西岸周辺地域における MPAsの設置提案と、利用可能な最良の科学的証拠に基づくべきである。
・グローバルなプラスックの海洋汚染に取り組む準備ができている。
・遅くても2050年までに国際海運からの排出をゼロにするための世界的な取組を強化することにコミットする。
など

 

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