FoE Japan
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日本は先進国の責任ある削減目標を
CDMの落とし穴
適応支援と資金メカニズムに注視を
バイオ燃料ブームが招く食糧難・森林減少・土地紛争
気候変動だけではない「オンダンカクサ」の危険性
サミット議長国としての責任あるリーダーシップとは
CDMの落とし穴

現在の京都議定書の枠組には、京都メカニズムと呼ばれる排出量の移転を認める制度があります。このうち、先進国の資金により途上国で実施する温室効果ガス排出削減に寄与する事業から、排出量を移転できる制度が「クリーン開発メカニズム(CDM)」です。CDMは、途上国の持続可能な開発にも寄与することが目的に掲げられてきましたが、果たしてどれだけ効果を発揮したのでしょうか?

実は、これまでのところ最も多いCDM事業は、中国でのフロンガス回収事業です。これはフロンガスの温室効果が高く、低コストの投資で削減クレジットを稼げるからです。一方、途上国における自然エネルギー導入などの持続可能な開発にはほとんど貢献してきませんでした。

とりわけ日本は、実効性のある国内の削減策を打ち出せなかった結果、温室効果ガスの排出量は、1990年比で6%以上も増加しており、京都議定書の目標である6%削減の達成のために、先に見直された計画の中では、京都メカニズムを1.6%利用することを見込んでいます。

しかし、京都メカニズムはあくまでも補完的な手段であり、日本国内の削減努力に優先されるべきではありません。炭素税などの経済的手法を含めた実効性のある国内での削減策の早急に推進すべきです。

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