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8月初めにサンロケダムの貯水が開始された後、「自分達の生活をする権利」を求める住民・先住民族の声はより一層高まっており、とりわけ現在、事業の違法性・不当性を問う裁判3件を起こす準備が着々と進んでいます。裁判で問われるのは次の3点。
(1)事業自体のフィリピン法違反(最高裁へ)
(2)ダムが上流域に及ぼす悪影響に対する責任(地方裁へ)
(3)貯水予定地での強制立ち退きの真実・不当性(地方裁へ)
(1)については現在、弁護士が提訴に必要な文書を作成・準備、また、(2)および(3)については、弁護士とロー・スクールの学生による現地調査・事実確認等が続けられています。
このうち、裁判(2)に関する準備のため、10月に行なわれた、サンロケダムの上流域・ダルピリップ村で暮らす先住民族の人々に対する現地調査の一端をここでご報告します。 |
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<ダルピリップ村の全景とその側を流れるアグノ川> 先住イバロイ民族の人々は、サンロケダムの貯水開始により、上流への土砂堆積が悪化し、村が埋まってしまうのではないかと懸念している。(2002年9月 FoE Japan撮影) |
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