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FoE Japanから日本政府/国際協力銀行への要望書 (2002.08.09) |
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2002年8月9日
財務大臣 塩川 正十郎 殿
国際協力銀行総裁 篠沢 恭助 殿
フィリピン・サンロケダム
貯水停止と融資凍結についての要望書
貴職におかれましてはますますご活躍のこととお喜び申し上げます。
フィリピン、サンロケ多目的ダム事業に関しましては、これまで先住民族の権利、土砂堆積による流域の村への影響、流域住民への影響、流域住民の十分な生計手段の確保などの点から、長期にわたりその問題点が指摘されてまいりました。7月5日には、公共事業チェック議員の会から融資凍結を求める申し入れがなされ、さらに日本の一般市民からも融資凍結を求める要望書には多くの賛同が寄せられております。
このような状況の中、底流口を塞ぐ工事が、情報が公開されないまま抜き打ち的に行われ、8月8 日から貯水が開始されたことに対し、以下の点から強い懸念を表明します。
1) 貯水開始にあたって、現地住民がこれまで求めてきた、先住民族の権利、土砂堆積の影響、流域住民への影響、生計手段の確保などの問題について何ら問題解決が図られていません。
2) 国際協力銀行は、貯水開始にあたって、強制排除は行わないようフィリピン政府に申し入れたことを明言しました。しかし、貯水のプロセスの一環である立ち退きに関しては、「強制的に立ち退きが行われた」と現地住民が証言しています。これは、先の日本政府およびJBICの申し入れとは大きく異なるものです。
このような観点から、以下のような対応を強く要望いたします。
1) 日本政府およびJBICはフィリピン政府に対して、直ちに貯水を停止するよう求める。
2) 日本政府およびJBICは主体的に、強制立ち退きに関する事実関係を早急に究明する。
3) 日本政府およびJBICはサンロケ多目的ダムへの融資を凍結する。
4) 日本政府およびJBICは早急に現地住民が懸念している数々の問題点の解決を図る。
賛同国会議員7名(五十音順)
衆議院議員 北川 れん子 参議院議員 大沢 たつみ
衆議院議員 佐藤 謙一郎 参議院議員 岡崎 トミ子
衆議院議員 保坂 展人 参議院議員 谷 博之
参議院議員 中村 敦夫
プレスリリース (2002.08.09) 「フィリピン・サンロケダム 抜き打ちで貯水開始」
https://FoEJapan.org/aid/jbic02/sr/press/20020809.html
地元の住民組織からの声明文 (2002.08.05)
「貯水予定地の破壊と強制立ち退きに訴えたサンロケパワー社」
https://FoEJapan.org/aid/jbic02/sr/statement/20020805.html
地元の先住民族・住民グループからの声明文 (2002.08.09)
「サンロケダムの貯水中止を! サンロケダムの操業をストップして!」
https://FoEJapan.org/aid/jbic02/sr/statement/20020809.html
地元の先住民族・住民グループおよび国際環境団体からの要望書 (2002.08.12)
「サンロケダムの貯水中止を! サンロケダムの操業をストップして!」
https://FoEJapan.org/aid/jbic02/sr/letter/20020812.html
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