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現地NGOからの声明文
「サンロケ多目的ダム事業の開業には反対!ダム開業式の中止を!」 (2003.05.26) |
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2003年5月26日
サンロケ多目的ダム事業の開業には反対!
2003年5月29日のダム開業式の中止を!
ベンゲット州やパンガシナン州で懸念を訴えてきた人々の抗議の声が収まらず、より一層強くなる中、アロヨ大統領政権は2003年5月29日、3度目こそはと必死になってサンロケダムの開業式をとりおこなう。
被影響住民の提示する多くの問題が未解決であるにもかかわらず、関連諸機関とフィリピン政府は彼らの要望には本気で取り組もうとはせず、耳も貸さない一方で、自分たちの目先の利益追求だけを考えている。
IIB-Aは長い間、この事業への反対の意を示してきた。私たちはフィリピン国民にもたらされるものが利益よりも破壊であるという事実から反対を続けている。
一つは、一旦、同事業が開業すれば、サンロケパワー社は月に1000万米ドルの支払いを受けられることとなる。フィリピン政府はその貸与を支払う財源を持ち合わせていないため、これは消費者への追加的な負担となるだろう。というのも、その支払いは、フィリピン電力公社とサンロケパワー社間で結ばれた電力購買契約(PPA)で規定されているように、月々の電力料金に加算されることになるからだ。
二つ目には、問題が依然として未解決のままである。十分な情報に基づく事前の自発的合意がないこと、また、地方自治体の承認がないことは、同事業の実施自体が違法であることを示している。
三つ目には、パンガシナン州や(ベンゲット州)イトゴン町の被影響住民は適切で満足のいく補償措置を受けていない。彼らの土地所有に対する正当な請求は認知されておらず、彼らの生産物も適切な補償支払いを受けていない。
四つ目には、生活再建計画は被影響住民のほとんどの人々の手に届かずじまいである。イトゴン町では、その資金源は紛失し、生活再建計画の恩恵を受けているのは極一部の人々に限られている。この他、汚職や腐敗のケースが見られる。
五つ目には、環境に関わる問題が依然として残されている。集水域管理計画は、依然、イトゴン町の被影響住民の懸念事項である。
フィリピン政府とサンロケパワー社は、345メガワットの発電、農民への灌漑、洪水制御、アグノ川の水質改善という効用をもたらすサンロケ多目的ダム事業を誇らしげに語る。
しかし、私たちが物事を一つずつ考察し、熟慮すれば、イトゴン町の人々やフィリピン国民がこの事業から得るものは何もないという真実が見えてくる。外国人とダム建設事業者、また、同事業の関連諸機関がこの事業の収益をすべて奪い去ってしまうのだ。
サンロケダムの開業に反対! 開業の中止を!
イトゴン町とパンガシナン州の被影響住民の団結を!
電力購買契約の破棄を!
電力産業改革法の撤廃を!
イトゴン町バランガイ間連合(IIB-A)
プレスリリース (2003.05.02)
「サンロケダム 商業運転を開始」
https://FoEJapan.org/aid/jbic02/sr/press/20030502.html
プレスリリース (2003.05.22)
「サンロケダム 止まないダム反対の声」
https://FoEJapan.org/aid/jbic02/sr/press/20030522.html
現地NGOからの声明文 (2003.05.29)
「サンロケダム開業式へ出席することになっていた『作られた大衆』」
https://FoEJapan.org/aid/jbic02/sr/statement/20030529.html
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