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プレスリリース
「サンロケダムの洪水管理能力に各方面から疑問の声」 (2004.09.15) |
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先日もお伝えした「サンロケダムの放水による洪水被害拡大」の続報です。
国際協力銀行(JBIC)の融資によって建設されたサンロケ多目的ダムは、発電、灌漑、水質改善のほかにダム下流の洪水制御が目的として掲げられています。事業者は「1ヶ月の長雨が続いたとしても、この貯水池で十分耐えられる(下流に放水することはない)。」と誇らしげに語ってきました。
しかし、先月末、フィリピン・ルソン島を襲った台風により、雨が4日間降り続いた後、サンロケダムも放水せざるを得ない状況に追い込まれました。
放水の約1時間前にはサンロケダムの敷地内から「放水」を警告する合図がありますが、これは専ら近隣の住民向けのもの。日本の学校のチャイムを思わせるようなソフトな音のサイレンで、近くの住民ですら気付かない人がいるなか、特に今回被害の拡大したルソン島中部(タルラック州など)の町までは到底届くとは思えない合図です。サンロケダムの洪水制御対策の視野のなかに、アグノ川水系の通り道であるこの地域はまったく入っていなかったのでしょうか。
――現在、このようなサンロケダムの洪水管理面に関する批判が、地元の各方面から相次いでいます。あるアグノ川下流の町長は、「このままサンロケダムの放水による洪水が続くようであれば、集団訴訟も辞さない」考えを示しています。また、フィリピン国会(上院・下院)でも、今回の放水と洪水被害の拡大に関する調査を求める動きが出ています。
「洪水制御」というサンロケダムの宣伝文句は、早々に取り下げられるべきでは
ないでしょうか。
地元サンデー・パンチ紙記事 (2004.09.06)
「サンロケに対する集団訴訟も考慮」
https://FoEJapan.org/aid/jbic02/sr/news/20040906a.html
地元サンスター・パンガシナン紙記事 (2002.09.06)
「サンロケダム 洪水の解決策にはならず」
https://FoEJapan.org/aid/jbic02/sr/news/20040906b.html
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