FoE Japan
開発金融と環境プログラム
開発金融 トップ キャンペーン 資料室
開発金融と環境プログラムキャンペーン>JBIC個別プロジェクト>フィリピン:サンロケダム>これまでの動き・活動
サンロケダム
サンロケ・トップページ
プロジェクトの概要
これまでの活動・動き
スタディツアー
学習ビデオ
フォトギャラリー
現地NGOによるプレスリリース
「農民、砂金採取者 サンロケパワー社の対応に失望」 (2003.11.13)
2003年11月13日


農民、砂金採取者 サンロケパワー社の対応に失望
  昨日、500人以上の農民が肩をがっくりと落として家路についた。サンロケパワー社と話し合いを持ち、彼らの正当な要求――適切な補償、持続的な生計手段、そして、中部ルソンで(注:今年)続けて起こった洪水の原因(サンロケダムが関連していると考えられている。)に関する独立調査――に対する回答を迫ったものの失敗に終わったからだ。

TIMMAWA(アグノ川の自由な流れを取り戻す農民運動)、BAYANパンガシナン、AMGL(中部ルソン農民連合)のリーダーらがサンロケパワー社Admiral Marcelo(注:副社長)と話し合いをしている間、その他の農民らはサンロケパワー社のメイン・ゲート前で抗議活動を行なっていた。

闘争運動に参加した農民と砂金採取者らによれば、Admiral Marceloは、その3時間の話し合いの間、彼らの要求に対する議論は口にすることなく、傲慢な態度を示していたということだ。サンロケパワー社の中に入った目的は意見交換をすることであったが、そのMarceloの対応に、リーダ達はそれ以上話し合う気が失せてしまった。

影響を受けている地域社会は現在、経済的な生活苦が悪化しているため、絶望感に見舞われてきていると、農民らは証言した。養豚や小規模の生活協同組合といったフィリピン電力公社やサンロケパワー社が行なっている生活再建計画のほとんどは、人々の持続的な現金収入源となっていない。何千人にものぼる砂金採取者らは、彼らが失った生計手段に対する補償をもらう権利があると強く主張する。リーダーの一人は、「ダムの建設前、私たちは砂金採りで十分な収入を得ることができたし、子供たちの教育費も賄えた。今、私たちは食糧さえままならず、自分たちを扶養する生活の糧すら持っていない。」と語った。

一方、サンロケダムに反対するパンガシナン州の被影響住民らと密接な協力関係にあるコルディリェラ民族連合(CPA)は、この事業が人々のためではなく、この事業で金儲けをしてきた貪欲なサンロケパワー社や政府関係者らの利益のためにあるという主張が正しいことが明らかになったと強調した。
  放水するサンロケダム
 <抗議活動打ち合わせ>
 抗議活動の前にダム用地近くで話し合う人々(2003年11月13日 CPA撮影)


再定住地の空き家
 <抗議活動>
 サンロケパワー社の建物前で抗議のバナーを掲げる人々(2003年11月13日 CPA撮影)
CPA代表のJoan Carlingは、貧困削減と発展のためにこの事業があるとするフィリピン政府の主張は見え透いた嘘であると強調している。ダムの運転により、ダムの下流だけでなく上流でも、より多くの問題が起こることが予期されるからだ。

「私たちが以前から何度も言ってきたことだが、海外からの無駄に膨大な融資を受けたこの手の事業は、フィリピンの人々がその付けを負うことになるので、影響を受ける地域社会やフィリピン人により多くの負担となる。」とCarlingはさらに話を進めた。

(注:ダム上流の)イトゴン町では、依然、イトゴン統合集水域管理計画に問題があるため、先住民族が土砂の堆積とそれに伴って起こる可能性のある洪水について心配し始めている。

CPA、TIMMAWA、BAYANパンガシナン、そして、AMGLは、発展は常に社会正義とともにあるべきで、フィリピン電力公社、サンロケパワー社、また、フィリピン政府が公共の福祉および幸福のために献身することは彼らの義務であるという確固とした信念を持っている。つまるところ、これらの問題は彼ら自身が作り出したものであり、この事業が中止されていたならば、避けることができた問題なのだ。

最後にCarlingは率直に述べた。「サンロケパワー社、フィリピン電力公社、そして、アロヨ大統領が断固として、人々のあげる問題に取り組まないかぎり、この破壊的かつ無用なダムの残りの稼動期の間、間違いなく、社会不安で頭を悩ますことになるだろう。」そして、「来る(大統領)選挙において、アロヨは彼女が気遣ってこなかったこうした人々からの支持を受けることは決してないだろう。」と警告した。

(コルディリェラ民族連合広報部)

   >プレス・リリース 「『生活の糧を!』 苦しくなる生活に地元で抗議活動」 (2003年11月14日)

   >地元紙記事 「政府を悩ます サンロケ多目的ダムへの果てしない抗議」 (2003年11月14日)
(c) 2002 FoE Japan.  All RIghts Reserved.

サイトマップ リンク お問い合せ サポーター募集 English