公開セミナー報告(2000年10月27日) | |||
〜コミュニティと文化の破壊に対抗して〜 | |||
★セミナー議事録 3-3★ |
Q3.
A.コサラン氏 それから、環境影響評価ですが、これも確かに枠組があり、それに則った形で進められているということになっていますが、その正当性も私達は疑問視しています。先程お話したECCも実は、環境影響評価が行われて、それに基づいて証明書が出されたという形を取っています。そして、そこで行われたという環境影響評価の結果をフィリピンの環境天然資源省というところが認めて、このECCが出され、それが正当なものであるということになったのです。そして、それも国際協力銀行が承認するという形をとったので、このプロジェクトは全ての要件を満たしているという形を取っているわけです。 しかしながら、ECCの元になっている環境影響調査、環境アセスは1985年までのものです。そして、それを正当なものとしてフィリピン政府、並びに国際協力銀行が認めたのは、それから13年後の1998年なのです。われわれは素人ですが、素人の考えでは、1985年のECCの元になっている1985年の環境影響調査というのは、13年後の1998年にはもう不適切であるという考えになるわけです。フィリピン政府、それから国際協力銀行はそうではないというわけですが、1991年には大きな地震が起きました。その後も大きな台風がこの地域を襲いました。われわれが素人だとしても、現場の物理的状況というのは変わってきているのだと考えます。これに関しては、このように意見の相違があり、議論になってはいるわけですが。 この問題をプロジェクトを進めようとしている側の人達は、ここでもう1度環境アセスをやり直すということになったら、それだけでも、ここ5年かかってしまうと言います。だから、それを簡略化するために、1998年のECCの動きは新しく環境アセスをやって、新しいECCを出す代わりに、1985年のものにさらに18項目の新たな条項を加えただけで、それを正当なものとして通してしまったわけです。私達はそれを正当なものとは認めていません。 |
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