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サンロケダム
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現地レポート 台風災害とサンロケダム放水による洪水被害の拡大  (2009.10.15)
フィリピンでは、マニラ首都圏を直撃した9月末の台風16号に続き、台風17号がルソン島北部に甚大な被害をもたらしました。特に大きな被害が報告されているのは山岳地帯であるコルディレラ地方で、40箇所以上で土砂崩れが起き、すでに 300人以上もの死亡が確認されています(15日現在)。今も必死の救助・救援活動が続けられている状況で、現地NGOからも緊急支援のアピールが届いています。(被災者支援の呼びかけのご紹介はこちらをご覧ください。

また、イロコス地方では、8日に5つのダムが全て放水を行ったことで、洪水被害が拡大しました。特に、サンロケダムの放水は、パンガシナン州のアグノ川沿いの町々で、すでに膝下水位の洪水が起こっていたところに、急な水位の上昇と強い水流を引き起こし、多くの住民が屋根の上に取り残されるなどしたため、地元の自治体関係者等からも強い批判が出ています。洪水にあった地域は、フィリピンの中でも穀倉地帯であり、農業被害も甚大です。

サンロケダムは、国際協力銀行(JBIC)と日本の民間銀行団が9億ドルを融資し、丸紅と関西電力の出資するサンロケパワー社、および、フィリピン電力公社が建設しました。水力、灌漑、洪水調整、水質改善の機能をもつ多目的ダムですが、FoE Japanは現地NGOや国際NGO とともに、洪水調整の機能について、以下のような指摘をしてきました。

@誤ったタイミングでの放水は洪水を拡大させる
A「洪水調整」されるという誤った安心感を下流の住民に与え、被害が拡大する
B下流の住民が洪水警報に対し、どのように対応すべきか計画がない    
   (詳しくは、こちらの分析(1999年)(英文)をご覧ください。
    https://www.foejapan.org/old/aid/jbic02/sanroque/doc/eia-flood.html

今後、フィリピンの住民の安全を第一に考えた賢明な未然防止策が取られることが望まれます。


※今回の洪水被害とサンロケダムの放水に関する現地団体の声明文(翻訳)はこちら
   「サンロケダム:ルソン島中部を破壊する事業」(2009年10月11日)(PDF)

※今回の洪水被害とサンロケダムの放水に関する現地紙の記事(翻訳)はこちら
   「放水はあまりにも突然だった―ダムに亀裂という報告でパンガシナン州の住民はパニックに」
   (インクワイラー紙 2009年10月10日)(PDF)

※サンロケダムの問題に関するより詳細な情報は、こちらでご覧いただけます。
    https://www.foejapan.org/aid/jbic02/sr/index.html  
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