前田委員
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・・・ 国際協力銀行についての質問に移ります。私も、国際協力銀行、JBICウォッチャーとして、この七年、JBICを追っかけてきましたけれども、今までJBICは、これはいいことをやったというのは一つしかありません。非常に厳しいかもしれないけれども。環境ガイドライン、これはきちんとされているというふうに私は思います。
しかし、例えばパブリックコンサルテーションのやり方一つとっても、関係のステークホルダーを呼ばずに、受注企業だけ呼んで、いや、これでパブリックコンサルテーションですとか言っていましたよ。もうさんざん私も言いまして、やっと環境NGOもそこに加えていただけたとかいうケースもあります。
それから、異議申し立て制度、これは財務金融委員会でやらせていただきましたけれども、これも非常におかしな話で、融資が決定して実行してからでないと異議申し立てができない。簡単に言いますと、住宅を買ってからしか、ここの家に欠陥住宅だと言えない。そんなもの、初めから欠陥住宅だったら買いませんよね。融資に問題があったら最初から融資すべきじゃない。この異議申し立て制度もだめ。
具体的なケースで、午前中の審議の中で笹木議員が言われましたけれども、マレーシア、パハン・セランゴールの導水事業、首都のクアラルンプール、マレーシアは非常に水不足であります。無収水率といいまして、収入にならない水が2000年の段階で18%あったということです。
これは何かというと、収入にならない水というのは、盗水、水が盗まれる、それから、管が古くて壊れて水が出ていっちゃう。それだったら管を直したほうが早いんじゃないかということが現地でも非常に言われておりながら、結局、額として八百二十億円。ODAとしては、これはプロジェクト借款として過去最高額ですよ。
当時、2005年3月31日に、国際協力銀行、JBICは、マレーシアのセランゴール州と首都クアラルンプールへの水供給を目的としたマレーシアのパハン・セランゴール導水事業に関して、マレーシア政府との間で820億4千万円を限度とする円借款の貸付契約に調印したようでありますけれども、当時は既にODAの見直しの時期に入っていた。そして、マレーシアは発展した国でありますので中進国として位置付けられているわけでありまして、ODA卒業国でもあります。そこにこの円借款供与、これはアジア経済危機の後の新宮沢構想を契機にして、特別円借款と称してこの借款が開始されたわけであります。
こうしたことも、確かに必要とされればいいですけれども、これはまだ根拠となる報告書すら開示されていない。だから、非常に僕はJBICに対して懐疑的な見方をいたします。そのもともと問題のあるJBICを使って、目的外の仕事をさせていいのかどうか。
JBICはもともと、国際協力銀行法第一条、「国際協力銀行は、」中略「我が国の輸出入若しくは、海外における経済活動の促進又は国際金融秩序の安定に審査するための貸付け等ならびに開発途上にある海外の地域(以下、「開発途上地域」という。)の経済及び社会の開発又は経済の安定に寄与するための貸付け等を行い、もって我が国及び国際経済社会の健全な発展に資することを目的とする」とあります。これが目的なんですよ。
それなのに、どうして移転経費にここを使うんですか。堂々と税金で使ったらどうですか。そんなJBICを使うなんて言わずに。だから、非常にスキーム自体も間違っているというふうに私も思います。
さらに質問を続けます。平成29年3月31日までの時限立法として本法案に出されているわけでありますけれども、国際協力銀行が出資する資金に関して返済期間は40年から50年と報道されていますが、これは事務方で結構ですので、御答弁ただきたいと思います。本当ですか。
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大古政府参考人 |
お答えいたします。 基本的なスキームにつきましては、まだ日米間で協議中でございますので現段階で確たることは言えませんけれども、例えば家族住宅につきましては、米国での事例を踏まえますと、事業機関とおよそ50年程度になるという事例がありますので、今回のJBICの活用についても、返済期間としては50年程度になるというふうに考えているところでございます。
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前田委員
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これは、施設が40年、50年もつか、ええっという、私は非常に不安があるんですね。最後の最後までアメリカ政府に償還をきちんと求めますか。
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大古政府参考人 |
住宅の場合は住宅手当で償還されることになりますので、それは期間が50年であろうと、確実な償還を求めるのは当然であると思っております。
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前田委員
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不良債権化しないようにきちんと求めてください。
国際協力銀行の業務の特例については、返済期間が先ほど来出ています40年から50年と、非常に長期にわたります。ですから、平成29年3月31日以降を当分の間なおその努力を有することになっていますね。
他方、今国会に政策金融改革の一環として株式会社日本政策金融公庫法案が提出されております。同法案が成立すれば,国際協力銀行に関しては、新たに設立される株式会社日本政策金融公庫に吸収されることになります、本法案において、この点について業務の継承等の規定は整備されているものの、政策金融改革の方向から照らし合わせて、この法律案上、期間を限定せずに相当長期にわたって駐留軍の再編促進金融業務を継続することは妥当かなというふうに僕は思いますけれども、これは大臣はいかがお考えでしょうか。
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久間国務大臣
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相当長期にわたって建設したり融資するのであればそれはいかがと思いますけれども、これはつくるのは短期間でつくるわけでありまして、ただ、償還が長いからその継承をずっとどこかがやっていくことになるわけでございますから、その辺はその法律の行革の関係でも別に抵触しないというふうに理解しております。
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前田委員
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それでは、私はさっきからJBICの問題を挙げておりますので、今度はJBICに伺いたいと思います。
どんな借款を供与されるときも、私は根底をきちんと示さなきゃいかぬというふうに思っています。先ほどから出ていますマレーシアのパハン・セランゴール導水事業、これについても根拠をしっかりと説明していない。
ことしの3月4日のマレーシアのニュー・サンデー・タイムズ、ここにはマレーシアにおける環境工学の専門家から、その必要性に疑問を呈して、この導水事業の必要性ですよ、どういうふうに書かれているかというと、本当にこのダムが必要なのかどうか、新たな調査をすべきである。また代替案も検討しなくてはならない、こういうコメントが寄せられているわけであります。また、同紙では、民間企業からもケラウ・ダムに頼らない代替案が提案されているわけであります。
ODAとして日本政府がこうした巨額な資金支援を実施しておるわけですけれども、現地のメディアにも事業に対してこんなに疑問がいっぱい出ているんですよ。ましてや、そうした必要性もしっかり説明しないようなJBICがこの大事な我が国の安全保障にかかわる移転の経費にかかわってくるということは、私は問題があると思いますよ。
まず、このセランゴールの導水事業についてですけれども、現地メディアでもそもそも論が言われている、これをどうJBICとして受けとめられるか、ちょっと伺いたいと思います。
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武田政府参考人 |
まず、本事業でございますけれども、先生のお話がございましたとおり、マレーシアの首都クアラルンプールを含みますセランゴール州、ここの継続的な人口増加に伴います水需要、こういう増加に対応するために、隣のパハン州の水道から導水を行い、また水不足の改善を図るものでございまして、一昨年、2005年に円借款契約を締結してございます。
今先生がおっしゃいました現地報道につきましては、私どもも承知をしてございます。ただ、本事業対象地域における水需要につきましては、現時点においても引き続き深刻な状況にあると私どもは承知しておりまして、また、これらの地域における新たな水資源開発、これが困難であるということから、本事業は引き続き必要である、こういうふうに判断してございます。
また、マレーシア政府そのものに、代替案といたしまして、地下水開発、工業用水のリサイクル、他地域からの導水等々の検討をおこないましたけれども、これらにつきましてはいずれも、水質汚染、コストなどの面から、本事業の代替案となり得ない、こういう結論を題していると私どもは承知してございます。
また、マレーシア政府は、本事業の実施に当たりまして、現地住民を含みます関係者との協議を適切に行っている、こういう点からも、マレーシア政府の検討過程は妥当なものであった、こういうふうに考えております。
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前田委員
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先ほど来、いや、これは代替案を政府が考えたけれどもそれはコストに合わないからと言われていますけれども、やはり融資締結前から事業の必要性に対して疑問がなげかけられていたわけであります。
それに対して、根拠というのはどういうものであるかということをはっきりと示した調査報告書があるわけですよね。パハン・セランゴール導水事業E/Sに係る案件形成促進調査、SAPROF、サプロフと我々は言っておりますけれども,最終報告書、これが出ているんですよ。これはどうして開示されないんですか、国際協力銀行。
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武田政府参考人 |
お答えいたします。 私ども国際協力銀行は、円借款の供与契約締結におきまして、各事業の内容、必要性、妥当性、また環境社会配慮面での審査結果、成果の目標、こういうものを示しました事業の事前評価表、こういうものを国際協力銀行のウェブサイトで公表しておりまして、本事業におきましても同評価表を公表し、本事業の必要性についても説明を致してございます。
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前田委員
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私は、そんなことを聞いていない。 いいですか、この導水事業のSAPROF、これはどうして開示されていないんですか。これを聞いているんですよ。
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武田政府参考人 |
まず、事業の必要にかかわります事業事前評価表、これにつきましては、先ほど申し上げましたとおり公表してございます。
また、SAPROFと申します事業の案件形成促進調査なる調査そのものは実施しておるところでございます。これにつきましては、私ども国際協力銀行とマレーシア政府との間の協定に基づきまして事業の実施内容を作成しておるのでございまして、事業内容等々機微にわたるところがいろいろとあるということで、そういう性格のものでございますので、公表については差し控えさせていただいてございます。
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前田委員
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うそだ。うそを言っている。 いいですか、平成17年の12月1日、私はそのとき決算の理事でした。決算委員会から、衆議院シンガポール及びマレーシアにおける決算行政監視等実情調査議員団というのを組みまして、この報告書が出ているわけですよ。
私自身が、マレーシア政府の水資源大臣、リム・ケシヤク大臣に申し上げて、この事業の推進に当たっては、三つの点を示した。十分な情報開示がなされること、パハン・セランゴール導水事業、先ほどのE/Sに係る案件形成促進調査、SAPROFについてとにかく開示すること。厳格な環境社会調査を実施すること。それから三番目に、すべてのステークホルダーを集めた公共性の高い会合を開催する。これを提案したら、リム・ケンヤク大臣はもちろんであると言われたわけですよ、そういう、開示するという言葉を得たわけですよ。
そして、さらにまた次の会合の、ラハマン経済企画院副長官、この方との会談の中で、JBICが同報告書と同じものを所有している、日本の納税者に対して開示、説明責任を果たすべきだと私が指摘しましたら、ラハマン副長官は、私からもJBICに言うという開示の許可を出した。このときにJBICの職員もいたんですよ、この現場に。
何がマレーシア政府に、開示されていないからなんて、うそばかり言っちゃだめですよ。そういうことをやっているから、私は、この大事な安全保障にかかわるスキームにJBICに加わってほしくないんですよ。
どうですか、もう一回この説明を。
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武田政府参考人 |
お答えいたします。 まず、SAPROF調査報告書につきましては、過去にも申し上げておるとおりでございますけれども、基本論といたしまして、まず、マレーシア政府との間の信頼関係に基づいて行われている。こういう調査でございまして、私どもが円借款事業の検討、調査を行うに当たりまして、今後、マレーシア側から十分な情報が提供されないおそれがある、あるいは円借款事業の適切な事業に支障を来すおそれがあるということから、公開はしてございません。
ただ、これはあくまでも基本でございまして、ただいま先生がおっしゃられましたとおり、本社につきましては、私どもも、NGOの要請あるいはマレーシア側からの了解も得まして、一部開示をいたしておる、こういうことで説明させていただいておるところでございます。
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前田委員
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JBIC,一部開示だったあら、最初からそうやって言えばいいじゃないですか。これは実際に環境で、ノム・ケンヤク大臣は政権の重鎮ですよ、彼が許可をしているんですよ。それを一部開示していますと胸を張ってどうするんですか。きちんと全部開示して、このプロジェクト借款に対して根拠はあるんだということをしっかり示すべきですよ。
これからJBICが加わったスキームでこの移転経費の一部を賄うということになって、私は、この融資の透明性あるいは情報公開について非常に不安が残る。だから、JBICに加わってほしくないんだ。
いいですか。きちんと、何にかんしてもうそを言わずにやるべきですよ。では、きちんと開示しますね。いいですか、JBIC.もう一回、答弁。
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武田政府参考人 |
SAPROFの報告書につきましては、私どもと借入人との間の信頼関係に基づいて、基本的に非公開としておるところでございますけれども、まさに借入人の了解を得るということを前提と致しまして、相互の信頼関係を失わないような範囲におきまして開示をいたしておるところでございまして、こういうことで、今後も、借入人との信頼関係、それから国内での説明責任というものを全うしてまいりたい、こういうふうに思います。
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前田委員
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とにかく、やはり私は、いや、今開示しておるところでありますけれどもなんて言っているけれども、現地がいいと言ったらきちんと開示すべきですよ。私はこれからこういうスキームの中にJBICが入られるのだったら、やはりそういう部分をきちんとしてもらわないといけないですよ。
さらに同事業に至っては、融資契約を締結する2005年以前より、ラクム森林保護指定地域、これは非常に広くて1550ヘクタール、ここの水没、オランアスリと言われていますマレーシアの先住民族325名の移転など、環境、社会問題に関する懸念が取り上げられています。
私も、現地で先住民族のオランアスリの研究者にしっかり会って話をしてきました。オランアスリはこの移転に関して同意をしているんだと言われましたけれども、同意書は私は一切見たことがない。先ほどのラハマン経済企画院副長官との話の中で。それはマレーシア政府が開示してくださいというふうに聞きましたら、いや、JBICは同じものを持っているといいましたよ。JBICはそれまで、いや、一切私どもそれはみていませんと。これまたうそを言っていましたよ。
そういう隠し事をして、それは本当に国民に対しての背信行為ですよ。いいですか、JBICには税金が半分入っているんですよ。その辺をきちんと認識して、これからこのスキームの中にもし入られるとすれば、やられない限り、やはりJBICへの信頼は置けないというふうに国民は判断します。
今言いました先住民族の移転に関して、深刻な懸念が残っております。では、JBICとして、これからこの環境、社会問題に関してどういう方針を打ち出されるのかわたしは少し聞いてみたい。
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武田政府参考人 |
お答えいたします。 まず、先住民族に対しましては、マレーシア政府により、住民協議がなされまして基本的に移転に同意している、こういうことを私どもとしては確認してございます。また、移転対象住民の意向などを聞くために、住民あるいはNGOなど現地関係者を招きましたモニタリング会合が一昨年の円借款契約調印後、三回開催されておりまして、私どもといたしましては、適切にモニタリング会合を開催されるようマレーシア政府に申し入れていたところでございます。私どもも、その会合の内容については十分にフォローしてきておるところでございます。
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前田委員
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今、私どもモニタリング会合をしっかりフォローしていると言われましたけれども、過去にこの住民移転に関しては、JBICは、しっかりと説明責任も果たさず、深刻な問題をさんざん引き起こしてきました。例を挙げましょう。フィリピンのサンロケ・ダム、インドネシアのコタパンジャン・ダム、スリランカの南部ハイウエー建設事業、全部、住民問題に関しての深刻な問題を引き起こしてきました。それに対して何もやっていません。パハン・セランゴール導水事業においてもいまだにこれが残るわけであります。私はこうした姿勢が、やはり税金を半分預かる者として適切かどうかというところがあると思うんです。
JBICにこうした問題、今私が列挙しましたけれども、では、こういう問題に対してこれからどういうふうに対応されるのか。もう一回ちょっと説明してください。
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武田政府参考人 |
お答えいたします。 今回のマレーシアの案件につきましては、私どもとして、マレーシア政府がどのような手をうっているかについて十分にフォローする、かつまた、モニタリング会合というような形でマレーシア政府、住民、NGO等の意識が適切に行われるように、こういうことをマレーシア政府に申し入れをし、かつその協議の内容等々についてウォッチをする、こういう姿勢で取組んでいる次第でございまして、また、先生がおっしゃられましたインドネシアの事業あるいはフィリピンの事業に起きましても、基本姿勢と致しましては、今申し上げたような姿勢でもって取り組んでおるということでございます。
以上でございます。
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前田委員
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マレーシアのパハン・セランゴール導水事業、巨大な八百二十億の円借款ですよ。それで、さらにもっと大きな額になるのではないか、我が安全保障委員会が所掌するグアム移転経費等、私は、もう一回JBICは襟を正していただきたい、そういう気持ちで今質問をさせていただいております。
この導水事業についても、直径5.2メートルの巨大な導管で掘るんですよ、地下に45キロ。このばかでかい計画をやっていくわけですよ。それよりも、先ほど申し上げたように、地元の民間企業からも、無収水率を下げるには管を直した方が安くつくじゃないかといった代替案もいっぱい出ていますよ。先ほど言った3月4日の現地の新聞にも、環境工学者の方からそういう記事が載るわけです。
ということは、JBICは、何でもお金を出せばいいんだ、政府の言うとおりになって出していけばいいんだ、政府の財布だという考えではだめですよ。きょうは、防衛省が最初の記念すべき法案であるのに、政令の具体的な内容も言わない、これから算出してから予算額を出していくとか、これはそのときに審議すればいいなんて言っていますけれども、やはり納税者の皆さんにきちんと説明していただきたい、それがこの委員会の趣旨でありますので。
とにかく、私はもう一回、JBICに伺いますけれども、こういうパハン・セランゴール導水事業のように、不十分な説明そして説明責任も果たしていない、透明性も確保されていない、そういう状態の下で融資が実施されて、またさらに、先ほど言っております先住民族のオランアスリの移転という環境、社会問題も放置、私はあえて放置と言いますよ、対応していないからね。それで、この事業の融資を実施している、問題も何も解決されていない。
そんな状況下で今回の米国の駐留軍移転促進事業においてJBICが資金の貸付金の業務を実施するに当たって、貸し付けが適切に実施され、また貸付金が適切に使われているかとうかということについて、どのよう形でこれから情報公開を実施して説明責任を確保していかれるのかということをJBICに伺いたいと思います。
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野崎政府参考人 |
お答え申し上げます。 当行といたしまして、駐留軍移転促進事業に係る資金の貸し付け等の駐留軍再編促進金融業務、これを実施するに当たりましては、政府とも十分に相談しつつ、適切な情報公開の確保に努めていく所存でございます。
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前田委員
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適切な情報公開に努めていく所存でて、それはだれでも言えますよ。具体的にどうするんですか、説明してください。
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野崎政府参考人 |
お答え申し上げます。 こうした問題につきましては、政府の御意向を十分に反映しつつ、必要なものに関しまして適切に情報公開、これをもっていくということかと存じます。
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前田委員
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私は、JBIC本体、JBICの本社に一人で乗り込んでいきました。情報公開されてはいないけれどもと。それから、先ほど一番冒頭に挙げたように、パブリックコンサルテーションで何にも、はい、皆さんに意見を聞きますと言っていて、呼んでいるのは受注企業だけとか、そういうばかなことを繰り返されてはいけないわけでありますよ。我が国の安全保障にもかかわる部分にタッチするわけですよ。皆さん、そんな政府の方針とかなんとか、皆さん笑ってみえますよ。いいですか。
どういうふうに、例えば定期的にパブリックコンサルテーションをやるとか、一体どういう形でされるんですか、もう一回。
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野崎政府参考人 |
そうした点につきましても、今後とも、よく政府に御相談申し上げながら、適切に対応しておくということなど存じます。
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前田委員
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私はその言葉はJBICから何度も聞きました。
先ほどから、皆さんもよくわかったと思いますけれども、事業の根拠になる報告書すら、マレーシア政府が出していいと言っているのに、JBICはひた隠しに隠しているとか、やはりきちんとそうした説明責任は果たしていただきたい。いいですか。
これから私は要望しますけれども、とにかくJBICは事業者や当該政府の言うことをのみ重視する方向にあるというふうに私は思います。だからこそ、反対に、現地の住民やステークホルダー、そしてこれからは、我が国の安全保障にかかわるんでしたら日本国民の声もきちっと重視して,そこに対して、納税者に対して説明責任も果たしていただきたい。政府が言うとおり私たちはお金を出していきます。それだけの話じゃありませんよ。いいですか。これだけはお約束いただきたい。どうですか。
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野崎政府参考人
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ありがとうございます。 先生の御指摘も踏まえ、適切に対処していきたいと存じます。
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前田委員
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きちんと、そのとおりしてください。もうそれしかいいようがありません。いいですか。
これでこの法案についての話は一旦閉じさせていただきますけれども、とにかく、これから何事についても具体的な話をしてこうじゃありませんか。
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