ケニア円借款案件(ソンドゥ・ミリウ水力発電事業)
最新情報(2001.10.12)

イースト・アフリカン・スタンダード

East African Standard

https://www.eastandard.net/eahome/story121020010013.htm

日本ソンドゥ・ミリウ融資へ条件を設定

By Eliud Miringuh

日本政府は、ソンドゥ・ミリウ水力発電事業への追加融資に関し、ケニア政府へ新たな融資条件を提示した。

先週水曜、ケニアに対し、日本政府は事業継続の前に遵守されるべき融資条件を提示した。

杉浦正健財務副大臣は、マリー・ドンデ・オディンガ在東京ケニア大使に対し、現在論争となっている事業の継続と、環境的・社会的課題について地域住民と対話を進めることへの合意についてナイロビが確認するよう期待している旨述べた。

共同通信によると、ケニア政府は、環境的・社会的懸念に充分対応する気があるならば日本側ときちんとした話し合いをもつべきであると杉浦氏は話した。

ソンドゥ・ミリウ支援のための追加融資支出に向けて外交文書の交換準備を行いつつ、日本はケニアへ債務支払い能力も確認している、と杉浦氏は話す。

ケニア大使はナイロビへメッセージを伝えることを約束し、日本の経済協力に対し感謝を述べた。また、本事業はケニアの電力供給力向上を進める重要な計画であると述べた。

本事業はソンドゥ川におけるダム建設を含んでおり、ケニアの1147メガワットの電力供給に60メガワットを増加させると見込まれている。

日本は、2年も前の1999年、プロジェクトに対して69億円の供与を約束した。ある日本企業は事業の第一期融資を受けており、2003年終了予定となっている。

しかし、予想される環境破壊による被害について非政府組織(NGO)からの指摘を受け、日本政府は第二期融資供与を延期していた。

さらに、人権活動家は、Compulsory Acquisition条例により政府に没収された土地に関し、政府が十分に補償していないことについて抗議している。

6月の議会において、田中真紀子外務大臣は、環境問題が指摘されたとしても、政府は外務省調査団の勧めに従い、政府開発援助を継続すると述べた。

外務委員会の5人の国会議員からなる調査団は9月3日にこの事業の支持を表しており、事業実施に非常に感銘を受けたと話した。

実態調査団を率いた土肥隆一委員長は「この事業は地域住民に大きな利益をもたらすものであり、公正な手続きに基づいて事業が無事終えることを望んでいる」と話した。

日本が事業を引き上げるかもしれないという懸念に対しては、過去に、事業実施地であるニャカチの住民を含むケニア側のあらゆる層から反対が表明されたことがある。

 
 

 

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