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世界銀行、G8に暗雲漂わせる

Friends of the Earth International
La Via Campesina
Focus on the Global South

北海道 2008年7月7日――北海道で行われているG8会合で7月7日、世界銀行は日本、米国、英国が支援する気候投資基金を正式に設立します。

途上国諸国の政府からすでに批判が出ている気候投資基金は、石炭やアグロ燃料を含むクリーンテクノロジーといわれるものに対する融資、気候変動に適応するための融資、そして工業国が排出削減分を購入することを可能にする炭素市場取引に関する計画を設立するために使われます。

FoE International議長のミーナ・ラマンのコメント:

「世界銀行は汚染企業に対し融資をし続け、ついに自らを世界の救世者にしようとしています。福田首相、ブッシュ大統領、ブラウン首相の主張が通れば、何十億もの納税者のお金が途上国を更なる債務に落としいれ、国連の気候交渉を台無しにし、先住民族の土地所有権を脅かすことに使われることになります。」

G8サミットに合わせ、小作農民、環境団体、労働者、そして活動家たちは世界銀行に対して声をあげ、抗議しています。世界銀行は現在気候変動対策を主導する意向を明らかにしていますが、炭素に関する世界銀行の融資先の大部分は主要な排出源である業界へ充てられています。。また、世界銀行は、産業伐採に融資し、さらに、石炭などの化石燃料を用いた発電所に対する支援を増加させています。

世界銀行は歴史的に貧困、債務、失業、環境破壊を助長するような工業・農業政策に対する融資を進めてきたのです。

Focus on the Global South'のWalden Bello 氏のコメント:

「もしG8諸国が気候変動への対策に真剣に向き合うならば、気候危機の解決になんら効果のないプロジェクトに対して無駄遣いするべきではありません。世界銀行自身が大きな危機に直面しており、気候対策の主導権を握ることによって、底を突いた自らの評価を向上させようとしているのです。途上国が起こしたのではない気候問題に対して途上国が無理に融資を強いられることは誠に不公平です。」

昨年の12月にバリで行われた気候交渉以降、気候変動に関して世界銀行はより重要な役割を担うことになりました。これには2012年以降の対策の誠実性を損なうリスクがあります。先月のボンにおける気候対話では、G77と中国および120以上の市民社会団体が世界銀行の提言した基金に反対するステートメントを発表しました。

La Via Campesinaの Henry Saragihのコメント:

「現在の食糧危機や気候危機の多くは、G8、世界銀行、WTO、多国籍企業によって容赦なく強要された持続不可能な経済政策によって引き起こされたものです。これらの政策は、地域の食糧生産と生活様式を破壊しました。もし温暖化を食い止め、飢餓をなくしていくならば、我々は持続可能な家族農業や食糧自治など真の解決策を促進しなくてはなりません。

G8の会期中、Focus on the Global SouthのLa Via Campesina、FoE Internationalと多数の社会運動、人権活動団体が、企業やG8が進める政策が、いかに世界中の地域と環境に深刻な負影響を与えているかを強く訴えました。

原文(英語)はこちら


世界銀行の気候投資基金に関する情報はこちら
https://action.foe.org/t/3877/content.jsp?content_KEY=4176

ステートメント及び背景の情報はこちら
https://www.endoilaid.org/wbcif

G77と中国の基金に対する反対に関しては下記のリンクよりTWNのレポート
https://www.twnside.org.sg/title2/finance/twninfofinance20080401.htm

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