Friends of the Earth
International
2008年7月4日
北海道 2008年7月4日―石油価格高騰や温暖化問題などを議論するために7月7日から9日にかけて集まるG8首脳に、異論の多い世界銀行の気候投資基金をやめるよう要請します。
FoE Internationalの気候とエネルギーコーディネーターのJoseph
Zacuneのコメント:
「このG8会合は地球温暖化を議論する機会であると宣伝されていますが、G8諸国は、環境を破壊し、最も気候変動に責任が少ないにも関わらずその影響には最も脆弱な途上国の地域社会に被害をもたらす世界銀行の気候基金や森林における炭素取引等の政策を促進しています。」
「G8諸国はここ250年間世界中の化石燃料を搾取することによって経済的利益を得てきました。従って、G8諸国は、この歴史的および現在の責任を果たすため、自身の排出量を大幅に削減し、途上国や地域社会の排出量削減努力や気候変動への適応を支援しなくてはなりません。」
NGOや地域社会のリーダーは米国、英国、日本に支持されている世界銀行の気候投資基金に関するG8サミット期間中の発表に抗議し、反対の声をあげていきます。
FoE米国・国際金融に関するキャンペーナーのカレン・オレンスタインのコメント:
「もしもブッシュ、ブラウン、福田政権が国際的機運を高め、気候変動対策に力を入れることを示したいのならば、世界銀行はその目標を達成するに全くふさわしくない機関です。世界銀行に対しては、世界銀行自身が役に立っていると自称しているまさにその対象となる人々から多大な疑念を抱かれています。それは、世界銀行が歴史的に途上国に膨大な債務を負わせてきたこと、そして環境汚染の原因となっている企業、石油採掘、巨大ダム、森林伐採、産業植林へ融資をしてきたこと、そして世界銀行が支援する政策やプロジェクトにより影響を受ける地域の権利を軽視してきたことがその理由としてあげられます。」
「世銀の新しい気候基金は国連の話し合いを台無しにし、債務を増やし、汚染者に利益をもたらします。また、世銀の森林イニシアチブのための炭素取引は先住民族の土地の所有権を脅かしかねません。工業国は世銀の基金を却下し、国連の下で安全でクリーンな再生可能エネルギーのための技術融資メカニズムを積極的に支援するべきです。さらに、先住民族の土地所有権を尊重し、無駄の多い自らの消費生活を正すべきです。」
FoE Internationalは、工業国は国連の気候変動枠組条約の下で、途上国の適応、緩和、森林保護、クリーンで持続可能な開発に融資するための基金を支援するべきであると考えます。さらに、化石燃料に対する融資と補助金のモラトリアムの実施と先住民俗とその地域の権利を守る森林保護プログラムを実施するべきです。
FoE JapanはG8サミットと平行してクライメート・ジャスティスを求め、世銀の気候基金に反対し、アグロ燃料(食糧との競合、大規模プランテーション開発を伴うバイオ燃料)を性急に進めることの危険性を訴えるイベントを開催します。
FoE Japanキャンペーナーの中澤健一のコメント:
「アグロ燃料は森林破壊、生物多様性の減少、そして気候変動を助長させています。。さらに、食糧価格の高騰、飢餓、土地所有権侵害、水不足、人権侵害をも引き起こしています。各国政府はアグロ燃料に反対しなければなりません。」
世界銀行の気候投資基金に関する情報はこちら
>https://action.foe.org/t/3877/content.jsp?content_KEY=4176
121以上の団体が世界銀行の気候投資基金に反対するステートメントを発表
>https://www.endoilaid.org/wbcif
>原文(英語)はこちら
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