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パネルディスカッション
「脱・使い捨て社会への道すじを探る〜世界の動き、日本の動き

スウェーデン、デンマーク、ドイツ、韓国、日本からの報告と提言

2003年11月29日(土)、環境省および実行委員会主催の「ライフスタイル見直しフォーラム2003」において、FoE Japanは、課題別フォーラムとして、パネルディスカッション「『脱・使い捨て社会』への道すじを探る 〜世界の動き、日本の動き〜 スウェーデン、デンマーク、ドイツ、韓国、日本からの報告と提言」を開催しました。 各国の最新情報を含む報告の中から、今後の日本が向かうべき方向を探りました。
各パネリストの発言要旨は以下のとおりです。
パネルディスカッションの様子

●スウェーデン:
  高見幸子氏(国際NGOナチュラル・ステップ・インターナショナル日本支部代表)


「生産者責任法」の下、自治体ではなく生産者が回収と処理の責任を負うことが明確。 リユース容器だけでなく、ワンウェイの缶、ペットボトル、びんにもデポジット制を導入、高いデポジット金のおかげで回収率が極めて高い。 このような対策は企業が率先して講じてきた。国民の環境意識の高さと民主主義教育の徹底で、市民・企業ともに環境対策を進めることに「利益」を見出している。


●デンマーク:
  トーマス・ニールセン氏(Roskilde大学)


ガラス産業の伝統国でもあり、リユースびんの利用が主流。 ヨーロッパでもいち早くデポジット制を導入し、回収率は高い。 その上、国内での缶飲料生産を規制してきたが、EUの経済自由化方針に反しているとの批判があり、昨年保守政権に変わってから開始された。 業界による現在の自発的回収システムは焼却処理よりも費用の面では高くつくが、LCAによるエネルギー・環境負荷面から検証すると、回収しリユース・リサイクルはすべきと考える。


●ドイツ:
  瀬口亮子(FoE Japan)


リユース容器のデポジット制は従来から行われてきたが、飲料消費に占めるリユース容器の割合が減少したために、今年からワンウェイの缶、ペットボトル、びんにもデポジットが課せられ論議を呼んでいる。 導入前は大企業の反対は強かったものの、導入によるワンウェイ容器の消費激減は、「リサイクル」することにより経営が成り立つDSD社の収益を圧迫するほどであり、デポジット制の「発生抑制」への効果は証明された。


韓国
  瀬口亮子(FoE Japan)


ファストフードやコーヒーショップにおいて、店内飲食の場合使い捨て容器を使用せず、テイクアウトの場合はデポジット金を課する制度が、企業と行政の間の「自発的協約」により施行されている。 デパートやスーパーのレジ袋についても同様の措置が行なわれている。 この仲立ち、モニタリングなどに環境NGOが果たしている役割が大きい。


●日本:
  松谷昭氏(リユースカップ検討委員会座長)


今年春の大分のサッカースタジアムを皮切りに、サッカー場や大規模イベント、地域のお祭りなどでのリユースカップの使用を、環境省の協力のもとに推進してきた。 まだ課題も多いものの、日本で普及させるためのネットワークづくりもおこなっている。

「脱・使い捨て社会」へ向けた各国の先進事例の背景には、市民、企業、行政の間に、持続可能な社会のビジョンを共有する継続的な努力と、それを法整備により制度的に支えるしくみがあります。 日本においても、容器包装リサイクル法の見直しを控えた今こそ、これをそのシステムづくりの契機にしていかねばなりません。            

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