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「脱・使い捨て」への世界の動き/ 韓国篇
パネルディスカッション 「使い捨てじゃなきゃ、いけないの?」
2002年11月24日、環境省、東京都、実行委員会主催の「ライフスタイル見直しフォーラム2002」の課題別フォーラムにおいて、ごみ探偵団の店舗調査・企業ヒアリングの結果報告および、これをふまえ、今後、企業、消費者それぞれが何をしていくべきなのかを考えるパネルディスカッションを行いました。 写真:パネリスト
パネルディスカッションでの各パネリストの発言要旨は次の通りです。
●日本マクドナルド株式会社環境担当 ・ 高橋 一伸 氏
「使い捨て容器の使用は、効率を優先してきたこれまでのビジネスでは当然であった。しかし、使い捨て容器の規制についても、法律で定められれば、もちろん従う。自発的にということであれば、1社では難しいので足並みをそろえたい。環境担当部を社内のシンクタンクとして、こうした動向を読んで事業を行っていく方針である」
●東京大学生産技術研究所 ・ 安井 至 氏
「製品の原料段階から廃棄までの環境負荷を評価するのがライフサイクルアセスメント(LCA)である。すでにデータの出ているリユースびんとペットボトル等の比較から、ファストフードの使い捨て容器とリユース容器を比較しても、リユース容器の方が環境負荷が少ないのは明らか。紙はプラスチックに比べれば負荷は低いが、製造時に使用、汚染する水の量が非常に多い。リユース容器を使用しない理由に洗浄する際の水の汚染を挙げている企業があるが、紙の製造時に比べれば環境負荷ははるかに小さい」。
●ソウル特別市東京事務所・前ソウル特別市環境管理室 ・ 朴 成培 氏
「韓国では、1995年から業種別に使い捨て容器の使用を厳格に規制する法律を施行し、ごみの減量に大きな効果をあげてきた。2003年からはファストフード、コーヒーショップチェーン計31社が自発的協約を結び、店内はリユース容器使用、テイクアウトはデポジット制に移行する。ごみ問題解決という同じ目標に取り組むために、市民、企業、行政のコンセンサスを取ることが重要です」
調査を終えて
今回の調査を通じて、消費者と企業が率直に意見交換することができたのは、「脱・使い捨て社会」へのプロセスの第一歩です。店舗調査に参加してくださった方々も、ふだんとは違った視点でお店を観察することにより、新たな発見をし、安易に使い捨てを受け入れてよいのかを問い直すきっかけとなったようです。
「ごみ探偵団」プロジェクトは今後、容器のLCA調査、消費者アンケート、韓国視察などの活動を展開していきます。引き続き皆さまのご協力をお願いいたします。
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