8月7日、欧州復興開発銀行(EBRD)が、正式にサハリンIIプロジェクトへの融資交渉を再開しないことを決定するプレスリリースを出しました。
EBRDは今年1月、サハリンIIの事業主体であるサハリン・エナジー社の株主構成に変更があったことを理由に、融資検討を取りやめていましたが、変更後のサハリン・エナジー社への融資検討を再度行うかどうかが注目されていました。
以下、EBRDのプレスリリースをFoE
Japanが訳したものです。
英語の本文はこちらからごらんいただけます。
> https://www.ebrd.com/new/pressrel/2007/070807.htm
プレスリリース
2007年8月7日
EBRDがサハリンIIの交渉から撤退
ガスプロムとサハリンエナジー社の他の株主間の合意によって、EBRDはサハリンIIへの融資に関する交渉を再開しないことを決定した。
EBRDは、サハリンエナジー社の株主構成が大幅に変化したこと、また、新株主が資金調達計画の見直しをしていたことから、1月以降事業に対して積極的に関与する方向での検討は見合わせていた。それ以降のEBRDとの非公式な議論において、株主の予定に照らして、EBRDからの融資が実現可能ではないことが明らかになった。
サハリンエナジー社の大多数の株を保有しているガスプロムと、その他のサハリンエナジー社は、サハリンII
の融資に関する交渉は、最終段階に入っており、2−3ヶ月以内には融資交渉の終了(financial closure)を迎えることが予想される。
ガスプロムとEBRDは、持続可能なエネルギーの促進など、EBRDの経験や専門性がガスプロムやロシアにとって価値がある他のプロジェクトにおいて協力をしていく方が望ましいだろうと考えている。