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第六回環境関連フォーラム 報告 (2005年3月25日)〜油流出関連〜 |
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油流出に関するSEICからの回答と油流出対応計画(OSRP)の進捗状況についてのJBICからの説明
(内容は前回札幌と同様。以下でご覧いただけます。)
>https://www.foejapan.org/aid/jbic02/sakhalin/mtg/forum050311c.html
参加者からの意見
参加者:パワーポイントの資料のみで、全般的に口頭の説明だけ。これまで何度も具体的資料が提出されるよう要求されているのになぜ提示されないのか。資料を配られない理由をはっきりしてほしい。専門家に聞いたというだけで、具体的なデータがない状態でどのように納得すればよいのか。こういうのはフィードバックとは言えないのではないか。
参加者:これまでに行なわれたフォーラムに対するフィードバックと考える。具体的にどういうことに対してどう対応するというような対応表のようなものを作って示してもらわないと。これが最終的なものなのか、まだ協議しているのか、どういう段階のフィードバックなのか、全く見えない。
JBIC:もらった意見は多岐にわたるものだったが、SEICに正確に伝わるように、環境への影響が最小限になるよう協議をしてきた。面談や電話のやり取りもあり、紙ベースで出せる状況にない。もらった意見への回答をなるべく早い段階でフィードバックすることが誠意ある対応だろうということで、そろったものから説明している。それが5回目6回目のフォーラム。具体的な資料がないということだが、これまで通り、ホームページ上にアップされる議事録で見てほしい。SEICのプロジェクトは融資と関係なく進んでいく。今のタイミングであればSEICとしても前向きに考えてくれる。そういった中で、フォーラムで出た意見をSEICに伝え、環境への影響が少なくなるようなプランを一つでも取り入れてもらうようにするのがこのフォーラム。
JBIC:基本的に今日の資料の内容がうすっぺらであるという、JBICの資料作成の不備についての批判は受ける。このフォーラムは、あくまでもSEICに対し懸念を伝え、その回答をフィードバックするというもの。SEICに対して、その対応策をどういう形で情報公開するかは、引き続きSEICにお願いしていく。紋別、網走などでの説明会についてはSEICに伝え、SEICが誠意をもって対応するということだろう。取りまとめについては、JBICの審査というよりSEICの対応策を伝えるということだから、その内容を取りまとめることについては考えるが、基本的にはSEICから説明があるものと思っている。
参加者:もっと詳しい資料が必要。環境アセスメントの世界でこういう説明会はあり得ない。フォーラムというくらいならそれくらいの資料を用意してもらわないと。フィードバックをするのはいいが、配布資料をきちっとしたものに改善する必要。
JBIC: 現在SEICと融資機関4行で議論している最中。日本のステールホルダーの意見をSEICに伝え、日本向けに回答をもらい、それを伝えた。現在EIAのアデンダム、追加的情報を入れた文書を作成中。これが公開される段階で可能となるのでは。今回意見をもらえれば、さらに今後議論を進めていく。
参加者:フォーラムの目的に立ち返るべき。日本の専門家からアイデアをもらい融資の判断に生かしていくということだった。このフィードバックの中身をJBICは確認したのか。検船はシェルのもの、航行の仕組みはロシアの政府で承認されたものということだが。専門家に聞いたら良いものだったということでは、このフォーラムの意味がない。今日来ていない人にも専門家はいる。その人たちからもフィードバックを得るべき。
JBIC:専門家の意見や参加者の関心事項を審査の参考にし、そのプロセスの中でSEICに働きかけ、環境への影響を少なくするのがフォーラムの目的。JBICの判断に関しては、今はまさに審査をしている過程なので、ひとつひとつ判断している時ではなく、SEICに意見を伝えてその回答をフィードバックするのがプロセスと考えている。(その後、シェルの検船システムの内容について説明。ロシアの運行マニュアル、安全航行ガイドは公開文書。)
参加者:皆、時間を大切に使いたいと思っている。過去のフォーラムで質問をしたのはそのことを知りたかったから。それに対する回答でない限り意味がない。何が問題であって、何が解決されなかったのか、意見を出すのが難しい。この次からは文書を出してくれるのであろうが、資料を当日ではなく、前に出すほうがフォーラムの意見も活発となる。
JBIC:フィードバックのやり方については考えたい。口頭で回答したことは、SEICと話をした上での報告。これについてさらなる意見やコメントをもらえれば。SEICの人間をここに呼ぶべきという意見が札幌フォーラムで出た。SEICのそれなりに責任がある人間が参加するよう話をしている。オホーツク沿岸での説明会に関しては、SEICが主体でやり、JBICはそこに出席。稚内、紋別、網走などで考えている。
参加者:文字ベースの情報が今後は出てくると理解。具体的な質問三点。OSRP作成スケジュールについて、そもそもなぜアデンダムを作成することになったのか。今後のスケジュールの中で、これまでに何がフィードバックされ反映されているのか。日本との関係がある「国境を越える原油流出リスクの評価」、「氷海における油流出対応の研究」がまだ続行中。こういう段階で出てきた環境アセスメントとは何なのか。
JBIC:アデンダムを作成するのは、事態はさらに進行しており、追加情報の必要性がステークホルダーから出て、事業者自身も認識したから。OSRPのみならず、いろんな項目に関するアデンダムを作成中。前回までの意見がスケジュールの中でどう反映されているのかについて、OSRPの基本計画書に関する技術的な質問や個々の施設に関する質問に関しては、OSRPの下に各施設ごとのOSRPを作ることになっているのでその段階で議論されるべきもの。それ以外で一番多かった意見が氷上での油回収だが、これは継続して検討していく。分散剤に関してもスケジュールの中で研究されていく。生態系については、「海岸線及び陸上の現地調査」やsensitivity map作成を実施し、それに基づき対応策などを検討。国境を越える油流出に関しての拡散のモデル作成やそれに基づく対応に関しては「国境を越える原油流出リスクの評価」で研究される。三番目の質問に関しては、EIAはこういうものを含めて作成される。作成されたOSRPに基づき、実際の活動計画や方針などを考えながら実際の事故の場合にどうするかを検討すると理解。OSPRが不十分な段階で完成をさせて承認をするようになっているとは思わない。
参加者:日本の法律を考えると憲法、法律、施行、規則、通達など何段階かの仕組みになっている。憲法は理念、思想を定めたもの。法律は具体的な目標等、施行規則は数値目標や基準、通達は解釈や運用を定めたもの。今日のJBICのフィードバックは憲法レベル。内容はこれまでSEICがいろいろなところで言ってきたこととさほど変わっていない。これをフィードバックといわれても我々が納得できないのは理解してもらえるはず。通達に近いもの、特に検船、護送システム、運行マニュアルがロシアとの法律の関連で、具体的にどのようにその実行が担保されているのか、どのレベルまで安全性が担保されているのか示されて初めて具体的な意見交換ができる。今後、JBICがするフィードバックにはそういうレベルまで提示するよう期待。第4回目のフォーラムで藤田さんは「このような形でのミーティングを今後も続ける。融資するには皆さんが納得できるという状況が必要」と言った。このことは、フォーラムの場で皆が納得しなければ、融資できる状況にはならないだろうということ。気持よく納得できるデータを出してほしい。われわれが出した質問を一度整理して、項目ごとにどういう回答があったか、裏付ける資料は何かを整理してこの場に出してほしい。そうしないと我々は判断できない。またこれまで出された質問に対して、どの状況で回答があるのかをSEICと話してほしい。我々はボランティアで参加している。何度もだらだらとやられては困る。参加しているいろいろな人の立場も考えて、効率良くするよう検討してほしい。今後どの質問に対して、どのタイミングでどういう資料を添えて、このフォーラムでフィードバックするのか早急にSEICとつめてほしい。
JBIC:この場を大切にするということに関して、基本的に2週間前に必要な会合に対して必要な案内をしている。フィードバックの中身や資料の内容について、今後SEICと相談して対応を考えたい。意味ある回答、場合によってはステークホルダーとのパートナーシップというところまで進めていきたいと思っている。SEICの責任ある立場にある人に出てもらって意味ある回答をしてもらう。JBICはあくまで意見をつなぐ立場であった。今後も融資を要請されている立場から、環境保全への対策が講じられるのか、SEICからの回答を受け、伝えていく。
JBIC:ロシアの法律に基づくのはもちろん、国際的な基準も求めている。シェルの検船もロシアの基準のみならず、国際的な基準として認められている。必ずしも、ロシアの法律に基づいてということではなく、国際的なスタンダードで行なっていく。
JBIC:現地の法律を遵守するのは当然だが、国際的なものでできるだけやっていくというのが大前提。さらに求めるものがあるかどうかをこのフォーラムで知恵を出してもらえれば。
参加者:国際基準が大前提ということであれば、それが判断できるように科学性があり理解できるような資料を提示してほしい。
参加者: SEICがロシアの法律を満たしていないと思っているわけではない。現在SEICがやろうとしていることにはSEICの基準、ロシアの法律、現在協議中でこれから基準化しようとしているものなど様々なレベルがある。現在何が計画され、SEICが何をやろうとしているのか。どこの部分が彼らの基準、あるいは他の基準であって、それがどういう風に融合され実現されていくのか。ここの部分は確実に担保されるが、ここの部分は変わるかもしれないということが分かるようにデータを出してくださいという意味で言った。
JBIC:パブリックに出せる資料には制約がある。依頼の趣旨は分かるが、SEICと話し合って最終的にどういう情報を出せるか検討する。
参加者:企業の守秘義務という観点から出せる情報と出せない情報があるということか。こういう情報があるけれども出せない、その理由はなぜかということを明確にすべき。OSRPは生産開始6ヶ月前に出来上がるが、JBICの承認の際に出来上がっている必要はないということだったが、ではJBICとして融資の判断を下すためにはどういう用件を満たしていればいいのか。
JBIC: 情報公開に関しては、できる限り皆様の意見が活発になるように、プロジェクトの状況や検討内容が分かる形のアデンダムを公開したい。OSRPがどこまで用件を満たしていれば判断できるのかについて、OSRPの概要をEIAアデンダムに開示する予定。今後どのようなタイミングで何が検討されるのかについては、ロードマップの中身を確認し、予定通りに進んでいくのかどうかを確認する。具体性をもったロードマップが出て、それが適切であるということになれば、融資の検討ができると思っている。
参加者:環境への配慮や対策の問題は公共性の高い問題。JBIC自体、高い公共性をもった機関。こうした事業の環境への影響・対策に関わるものは原則としてパブリックに公開されるべきではないか。JBICという立場でパブリックに公表しないことが正当化されるのはなぜか。
JBIC: 環境ガイドラインについて、国際協力銀行が融資を行う海外案件の環境アセスメントは公開するのが原則。本件はこの新ガイドラインの対象ではないが、その趣旨に鑑み、できるものは参照しながらやっていこうと、その一環としてこのフォーラムも立ち上げた。情報公開について、民間企業のプロジェクトに関しては、民間企業の経済活動に影響があるもの、商業上の秘密、競争上に影響を与えるものについての情報公開はしない。融資機関へ提供される情報には公開前提でないものが含まれる。今回のプロジェクトに関しては、プロジェクトの経済性、商業上の秘密、株価への影響などがある問題を含む情報については公開できないということだろう。
JBIC: 文書の中には公開できないものもあるということを理解してほしい。環境の配慮を理解する内容のもので提供できるものは提供していく。EIAアデンダムも公開されるし、それに基づく調査についても可能なものに関しては公開するよう事業者とも話していく。
参加者:OSRPについて、「国境を越える原油流出リスクの評価」が妥当なものか、「氷海における油流出対応の研究」で対応が実効性のあるものがどうか、少なくともこの2点はJBICが独立した第三者グループをつくってきちっとした評価を行なった上で融資の判断してほしい。これは日本のオホーツク沿岸や北海道沿岸にとって重要。
JBIC:フォーラムの資料をきめ細かく対応してほしいということについて、次回以降、口頭で説明する内容についてはなるべく詳しく書く。EIAアデンダムの公開など、いろいろな形の情報公開がある。SEICと十分協議をした上で、どのような対応ができるか、今日もらった意見についても先方に伝えていきたい。OSRPについてもSEICと協議をして検討する。SEICも網走や紋別での説明会も検討している。そういった中でも、どういった形でフィードバックをするのかについてSEICに伝える。
*議事録、当日の配布資料はJBICのホームページに掲載されています。
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