FoE Japan
開発金融と環境プログラム
開発金融 トップ キャンペーン 資料室
開発金融と環境プログラムキャンペーンサハリン石油開発>レター
サハリン石油開発
サハリン・トップページ
プロジェクトの概要
これまでの活動・動き
English Documents
サハリン写真館
関連リンク
第二期工事における国際協力銀行の対応について JBIC宛レター
2006年2月3日

国際協力銀行
総裁 篠沢 恭助 殿
国際環境NGO FoE Japan
代表理事 岡崎 時春
東京都豊島区目白3‐17‐24‐2F
Tel:03-3951-1081/ Fax:03-3951-1084


サハリンU石油・天然ガス開発事業第二期工事における国際協力銀行の対応について


 サハリンU石油・天然ガス開発事業第二期工事につきましては、貴行を始めとする融資機関団(※1)は、2003年6月に事業者であるサハリンエナジー社(以下、SEIC)から正式な融資申請を受け、これまで環境審査を行ってきました。その間、貴行は2004年10月より計9回に渡り「サハリンUフェーズ2に係る環境関連フォーラム(以下、フォーラム)(※2)」を開催しました。

 フォーラムでは、本事業による生態系の破壊、油流出事故の被害を含め、北海道及びサハリンの地域社会及び自然環境に及ぼされる負の影響について、多くの市民、専門家、NGOから懸念が上げられ、SEICが作成した環境影響評価の不備や対策の不十分さが指摘されました。それに対して、貴行及びSEICは、詳細な環境情報や対策は、「環境影響評価の補遺版(以下、補遺版)(※3) 」に記載されるということを繰り返し参加者に伝え、重要な点に関して回答しませんでした。貴行は、SEICが補遺版を公表した後、その記載内容を「十分に検討する時間と場所はとられるのか」という参加者の質問に対し、「そのように対応していく(※4)」と回答し、また融資実施にあたっては関係者の「納得できる状況が必要(※5)」であると発言しました。これは、貴行の融資審査や判断について、説明責任を果たす姿勢を明確にしたものと理解します。

 SEICは、第9回フォーラムから7ヶ月後の昨年12月15日に英語とロシア語の補遺版を公表し、貴行のホームページにおいてもその旨が伝えられました。公表から1ヶ月半以上経つ現在、貴行が今後どのように対応し日本の市民に説明責任を果たされるのかは何も伝えられていません。一方、補遺版の公開が大幅に遅れ、こうしている間にも、適切な環境社会配慮が確保されないまま、現地では工事がますます進行しています。

 フォーラムを通じて関係者からの様々な意見を受け付けた貴行の責任として、貴行が、フォーラムで挙げられた懸念及び現地で起きている状況の根本的問題に関して、どのような対応を取られているのか、また取られるつもりか、それについてどのように説明責任を果たされるおつもりであるのかをお尋ねしたく、書簡を出させていただきました。早急に書面にてご回答いただけますようお願い申し上げます。


コピー送付:財務省国際局参事官室

____________________________________________________

(※1)国際協力銀行の他、欧州復興開発銀行、英国輸出信用保証局、米国輸出入銀行が融資を検討
(※2)https://www.jbic.go.jp/japanese/environ/sahalin/index.php
(※3)https://www.sakhalinenergy.com/documents/doc_jap_index.asp補遺版日本語訳は06年2月現在未公表
(※4)第7回フォーラム議事録より
(※5)第4回フォーラム議事録より
   
(c) 2002 FoE Japan.  All RIghts Reserved.

サイトマップ リンク お問い合せ サポーター募集 English