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油流出続報!サハリンエナジーへの批判続く (S.
I. 記事 2004.09.14) |
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> English
2004年9月14日
Sakhalin Independent 記事
サハリンエナジーへの批判続く
油流出事故が発生した8日以来、ホルムスクでは数十人の住民が頭痛や呼吸障害
を訴え病院へ行った。10日には200人を越すサハリンの学生たちがユジノサハリ
ンスクのサハリンエナジー社につめかけ、「我々はここで生活しているんだ!」
と書かれたTシャツを着て「サハリンの石油ガスをサハリンの住民のものに」な
どのスローガンを掲げて抗議活動を行った。
サハリンエナジー社は、100名を越す専門家やボランティアを昼夜問わず動員し、
流出した油の除去に最大限の努力をしているという。
今回事故を起こしたEuropean Dredging Company (EDC)所有の浚渫船は、サハリ
ンII石油・ガス開発プロジェクトに関わる業者と契約していた。8日の夜、台風
による強風にあおられホルムスク漁港とホルムスク商業港の間で座礁し、破損
した3つの燃料タンクから189トンの重油が流出した。流出油の一部は公共
のビーチに漂着している。
環境団体によると、この浚渫船の船長は、悪天候のため港湾局より港を離れて停
泊するよう警告を受けていたにも関わらず、従わなかったという。12日には、同
船長が重油や燃料で汚水を船から海へ投棄するという行動に出たため、緊急対応
省の職員が船員の行動を監視するために船に留まることになった。
サハリンエナジーは海岸線2キロにわたって被害が及んだとしているが、現場を
訪れたサハリンの環境団体サハリン・ウォッチの職員によると少なくとも5キロ
にわたる海岸線が油で黒く覆われており、事業者による除去対策が十分にとられ
ていないことを批判する。また、サハリンエナジーから油流出機材と対応を請け
負っているエコシェルフの対応が遅かったことも指摘する。エコシェルフの機材、
船、専門家は島の反対側のノグリキに配備されていた。10日に行われた記者会見
で、エコシェルフの社長は、実際に同社が対応を実施したのは事故から18時間経っ
た翌日の午後4時だったと発表した。
地域の緊急対応省によると、13日までに100メートルいくらかのオイルフェンスが
配備され、陸地では100平方メートル以上が清掃され、72立方メートルの油で汚染
された土壌が取り除かれたという。
10日に現場を訪れたイワン・マラホフサハリン州知事は、回収作業の進捗状況に
満足しておらず、今後地域の管理局は、サハリンI,IIの事業者やサハリンで石
油・ガス事業に携わる予定の企業に対し、統合した油流出対応システムを作るよ
う要請すると発言した。「3年後には、大量の石油がサハリンから輸出されるこ
とになる。そのために効率的な油流出対策を準備する必要がある」と知事は強調
した。
サハリンエナジーは9月の中旬までに終える予定だが、ロシアの専門家によると
少なくとも作業に2週間はかかるという。サハリンエナジーのAssets General
Manger は「この状況がホルムスクの住民にとってショッキングであることは分
かる。この不快な出来事を忘れるられるように我々ができることを市長と話して
いく予定だ」と語った。
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