この日の作業は小屋のメンテナンス。宇津木の森の道具小屋は、活動1年目の2002年秋、建築家・石田信男さん指揮のもと、土を掘って基礎をつくるところから自分たちの手で建てました。その後は道具の保管場所として、みんなが集まる場所として、ときには雨・風・寒さをしのぐ部屋として、愛着を持って使ってきました。
完成から5年。そろそろメンテナンスをしよう、ということに。また石田さんに指揮いただき、外壁に塗った柿渋と墨汁の塗り直し、ぼろぼろになった竹の雨樋の交換をしました。
まずは長くてまっすぐな竹を探して伐採。これを2つに割って雨樋にするのです。真ん中をまっすぐ割るには?
写真のように切り口に当てたナタを、刃の向きが変わらないようにトンカチで叩き、ちょっとずつ割っていきます。
うまくいきました。節をきれいにとって雨樋が完成。
壁塗り班は、雑巾で壁の汚れを落とし、刷毛で柿渋を塗る作業。渋柿を発酵させるという「柿渋」は、防腐作用があり、古くから使われている塗料です。墨汁も同じく、防腐効果は抜群。腰から上に柿渋を、腰から下の下見板には墨汁を順々に塗っていきました。
気温が低く、じっとしていると寒いくらい。「もっと体を動かしたい」の声で、午後には草刈り班が編成されました。小屋チームは外壁すべてを塗り終え、雨樋の取り付けまで無事完了。こうして、色褪せた小屋はキリっとした表情に生まれ変わったのでした。寒いなか集まってくれた皆さん、ありがとうございました。
|