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八王子市・宇津木の里山再生プロジェクト。活動内容や次回の里山活動のご案内をいたします。
 
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9月7日

宇津木の森では、クズやセイタカアワダチソウ、オオブタクサなどの草が激しく繁茂していました。この日もみんな、草刈り・藪払い作業に汗を流したのでした。でもこのままでは大変です。この草たちは、放っておくと増えすぎて、単一な植生になり、そのうえ防除が困難なものなのです。

そこで今回、このような繁殖力の旺盛な草とうまくつき合っていけるように、現在どんな種類が、どんな分布であるのかを調査してみました。午前、午後と交代で、調査班・作業班に分かれての作業になりました。

調査は、クズ、セイタカアワダチソウ、オオブタクサ、アズマネザサの4種に絞って調べました。樹木医の岩谷さんに、どれがどの植物かを教わるところから始まり、セイタカアワダチソウとクズグループと、オオブタクサとアズマネザサグループ2つに分かれ、地図に分布を色分けして塗ってみました。

その結果、おもしろいことがわかりました。2つのグループで、それぞれ2種類の分布がよく似ていたのです。クズとセイタカアワダチソウの分布はほとんど同じだったのです。

 

冬に刈った小道が藪になっていた。
でもほかは、何回か刈ったからか、
あまり草が覆っていなかった。
草の見分け方、特徴など、岩谷さんに教わる調査班。
 草地には、クズが一面に繁茂。
 クズ畑と呼ばれている。
 この背の高いのがオオブタクサ。
去年、セイタカアワダチソウをたくさん刈った所。今年は減っていた。竹が広がって日陰になったからかも。
こんなふうに、地図に分布を記録。
最後は地図を見ながら、岩谷さんが分析してくれた。

岩谷さんに分析してもらったコメントを紹介します。

「セイタカアワダチソウは、他の植物の成長を抑える物質を根から出すので、ツル植物のクズはその影響を受けにくいのかな。と思いました。

一方 オオブタクサは、昨年より分布は広がっているのではないかと感じました。昨年アズマネザサ等を伐採した場所、萌芽更新地の下の民家側、道具小屋の奥の草地には2mは超えていると思われるオオブタクサが茂っていました。16号横の道沿いと入口付近にも見事に育っています。面白いのは、わずかな日当たりで成長がずいぶん違うことです。ほんのちょっと木陰だと、小オオブタクサになるのです。

オオブタクサは突然できたひなたにいち早く陣取るタイプなんだな。と思いました。クズ畑(草地のこと)にもオオブタクサが入り込んでいたので、クズを刈ることでできた一瞬のすきを見逃さなかったんですね。まとまった面積でいきなり日当たりよくしちゃうと、オオブタクサが繁茂する可能性があるのではないでしょうか。

アズマネザサの分布は、いちばん面積が広かったのですが、一度刈ると数年はいける感じがしました。他は毎年すごい繁茂ぶりなので、要注意です。でも私はあまりの成長のよさでオオブタクサが好きになりました。」

 
 
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