(2003年9月26日 オーストラリア・シドニー) オーストラリアは、太平洋諸国における、サイクロンなどの自然災害に対処する非政府組織(NGO)を援助する方針を明らかにした。 フィジーの首都スヴァ(Suva)で開催された災害対策ワークショップによると、オーストラリアの援助機関であるオーストラリア国際開発庁(AusAid)は、NGOに資金援助することによって、将来、各村落が確実にサイクロンなどの災害に備えることができるようにしたいと言っている。 今回のこの方針は、昨年、ソロモン諸島の離島にサイクロン、ゾーイ(Zoe)が接近した際の、警戒宣発令に関し、NGOの手助けが役立ったことがきっかけになっている。 同時に、この時のソロモン諸島政府の不十分な対応は、気象局が機能していなかったことを意味している。 アジア太平洋オーストラリア財団(The Australian Foundation for Asia and the Pacific)のケヴィン・ヴァン(Kevin Vang)博士は、NGOは非常に信頼できると述べている。 また彼は、「政府機関、国連、その他の大きな団体は、複雑なルートや手順を経るので制約をうけてしまうが、NGOはずっと広範囲にわたる地域を網羅する事ができる」と言う。 続けて、「国連が1,000キロ分の食糧を配給するためには、NGOの70倍のコストがかかる。NGOにはそのような制約がないので、ずっと費用効率が高く融通が利く」と言う。 (ABC News Online/PIR)