(2002年11月22日、アピア、サモア)
小型鯨がマグロを食糧とする傾向が強くなり、サモアのように脆弱な経済状況にある国は懸念を抱いている。
南太平洋地域環境(SPREP)代表のツタンガタ氏は「小型鯨がマグロを食糧として選ぶようになっているという懸念が出てきている。」と述べているが、マグロの漁獲高に影響を及ぼしているという証拠はないと付け加えた。
サモア漁業省の担当官は、サモアにとって魚の輸出が重要な収入源であるとしており、昨年の輸出量は5,150トンで、4,580百万サモアドルの収入があったと見られている。
SPREP主催によってアピアで開催された会議では、太平洋の海域における鯨保護区について協議され、太平洋の商用漁業の需要を最善の形で満たすための方策が模索された。
延縄漁業が鯨やいるかへの悪影響を及ぼしていると言う問題について、アラスカからの参加者も加わって意見交換がなされた。
アラスカの漁師はテレビの取材に応じ、「アラスカでは鯨が延縄にかかった魚を食べてしまう問題を抱えている。そしてそれは世界中の問題だ。ここには解決策を見出すために集まっている」と語った。
そのほかの漁師は「小規模に操業している漁師にとって、これは大きな打撃だ。日本、台湾、韓国とってこれはあまり深刻ではないかもしれないが、小島嶼国の住民にとっては大きな問題である」と語っている。