(2002年10月14日、ニューカレドニア、ヌメア)
ニューカレドニアでの世界最大級のニッケル採掘プロジェクトであるゴロニッケルの株式15%がカナダの大企業インコ社に売却されたと地元の新聞が伝えた。
この決定は、これまで15%の株式を保有していたフランスに本拠地を置くBRGMによってなされたものであり、この前にはBRGMはインコ社、エラメット、ニューカレドニア政府から株式売却の申し出を受けていた。
「我々はこの決定の確認書を受領した。BRGMはこれまで長くインコ社の大切なパートナーであったが、ビジネスを起業し運営するような団体ではなかった。そのため、株式を売却する決断を下したのであろう。」とゴロニッケル会長のアラ氏は述べている。
日本の住友商事がゴロニッケルの株式25%を保有しており、今回の売却でゴロニッケルはインコ社と住友商事を株主としてもつことになる。
インコ会長のハンド氏は、ニューカレドニアもゴロニッケルの資金の5%を保有できるようにするという意向を表明しているが、プロジェクト反対派からはこの申し出は義捐金に過ぎないという意見も出ている。
総額14億ドルになるこのプロジェクトには、環境への被害や強制労働などの理由から市民や労組からの大きな反対があり、抗議行動が起こっていた。
しかし、今月はじめには段階的ではあるがプロジェクトは再開されている。
ゴロニッケルは2004年の操業開始を目指しており、2005年には年間54,000トンのニッケルと5,400トンのコバルトを製造する計画である。
Pacific Islands News Association (PINA)