IMF が森林破壊?

9月26日、プラハでの世銀・IMF総会で、NGOと対決した最大の問題が「最貧国の債務帳消し」(Jubilee 2000と名付けられた運動)でケルン・沖縄のG8から引き継がれたもので、IMF・世銀が実施に移そうとしているもの。NGO側は40ヶ国あまりの債務帳消しを訴えているが、IMF・世銀は現在20ヶ国余りについて目処をつけようとしているが、相手国の「帳消し」が生み出す余裕資金を何に使うかで、債権国との折り合いが中々付かないでいる。アフリカでは、これまで多くの援助資金が、軍備拡充に回され、これが隣国との紛争や、政府による(自国の)民衆弾圧に使われてきた苦い歴史がある。アフリカには「Good Governance」の国が少ないのである。

アフリカでは、先進国への「債務返済」のため、極最貧国33ヶ国では森林資源の喪失が他のアフリカの国々に比べて50%も多いとUNFAOの報告にある。 外貨の返済は主として天然資源の輸出に頼るしかないこれらの国で、石油などの鉱物資源は、先進国の資本に牛耳られそれ程、容易ではない中で、外貨を稼げる安易な手段は木材の輸出なのである。

外貨危機に陥ってIMFの救済を求めたブラジル・ロシア・インドネシアでは、それまで、辛うじて維持されてきた環境基準(持続可能森林経営など)を、外貨を稼ぐために、基準を緩くしたり、なくしたりするため、環境保護がどんどん後退している。これら3ヶ国では、違法伐採や乱伐が横行、政府や監督官庁はIMFへの返済を履行するために、見てみぬ振りである。

さらに悪い事に、これらの国では石油などの国内価格が高騰(政策的に)するため、貧困層は厨房や暖房のために燃料用に森林資源を乱用することになる。 都市では輸出産業以外は不況となり、失業者があふれ、生活のために故郷に戻る人が多いが、これらの人には故郷では、もはや田畑の分配はなく、勢い焼畑などで森林を耕地に代えるため、森林現象に拍車がかかると言う構図。

以上、IMFが森林破壊を加速しているカラクリを説明してみました。地球の友ジャパンには、それぞれの国での実例(ケース)を記述した記事が沢山あります。興味のある方はコンタクト下さい。同時に、これらの国での森林破壊の進行をどうすれば防げるか共に考え、IMFなどの国際機関に訴えて行きたいと考えてます。