サンロケ多目的ダムプロジェクト
そこで、日本からも、この裁判にかかる費用のうち約10万円を支援しようと、一口1000円のカンパを広く呼びかけることにしました。
地元の住民や先住民族は、この事業が自分たちの伝統的な川沿いでの生活を脅かしているとして、約7年間、ダムの建設に反対してきました。しかし、現在、彼らの反対の声もむなしく、工事は約90%まで終わり、貯水が開始されようとしています。彼らにとって、今、法的に事業を差し止めることが急務となっているのです。フィリピンの裁判所で違法の判決が出れば、国際協力銀行も残りの融資10%を止めざるを得なくなります。
訴訟を起こすには、最低でも弁護士4人(うち一人は書類作成等のための秘書)の経費等として約5000米ドルが必要で、これまで訴訟に踏み切る障害となってきました。ぜひ、皆さんのご協力をよろしくお願いします。
●カンパしていただける方は――
一口1000円を基本として、以下まで郵便振替でお願いします。
郵便振替口座 00130−2−68026 加入者名 FoE Japan
※通信欄に 「サンロケ カンパ」 とご記入ください。
※ 第1次締切日は 8月31日(土) です。
●お問い合わせは――
国際環境NGO FoE Japan(担当:波多江) TEL: 03-3951-1081 FAX: 03-3951-1084 E-mail: hatae@foejapan.org WEB: https://www.FoEJapan.org/aid/jbic02/sanroque/index.html
◆サンロケのどこが違法なの?――
フィリピンの地方自治法では、「事業の実施前に、関連する地方自治体の承認がえられない場合、いかなる事業も実施するべきではない。」と規定。 サンロケダムの建設地上流にあるベンゲット州イトゴン町は、土砂堆積や移転の影響を受ける人々(主に先住民族)が生活しており、明らかに「関連する地方自治体」である。しかし、現在、州レベルにおいても町レベルにおいても、評議会からの承認決議は出ていない。 事業者のこの違法行為にもかかわらず、国際協力銀行は、「フィリピン行政府の法解釈では、現時点で事業は違法とは言えない」とし、融資を継続している。
◆サンロケダム事業とは?――
ルソン島北西部を流れるアグノ川上流で建設中のサンロケダム(345MW)は、発電、灌漑、水質改善、洪水制御を目的とした多目的ダム。事業の発電部門を担当するサンロケパワー社は丸紅や関西電力などが出資する現地の合弁企業だ。また、事業の総工費12億ドルのうち約7億ドルを日本の国際協力銀行が融資している。このダムは下流で多くの立ち退き者を出すだけでなく、土砂堆積や集水域管理計画の不備により、上流の先住民族にも多大な被害を与えると考えられるため、住民組織や自治体、国際NGOが計画の見直しを求めてきたが、ダム建設は現在98%まで進んでしまっている。
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