FoEインターナショナルの新レポート発表
FoEインターナショナル プレスリリース
8月16日アムステルダム
FoEインターナショナルより出版された新しいレポートによると、依然として一部の企業による人権侵害、コミュニティの生計手段の剥奪、将来世代の水資源や森林資源の汚染が行われている事が明らかになった。ヨハネスブルグでの地球サミットにおいて、各国政府が多国籍企業への厳格なルール作りについて合意する必要性を見事にあらわしている。
世界のリーダー達がヨハネスブルグでの地球サミットの今月末の開催に向けて準備をしている時に出版された(1)、「Clashes with Corporate Giants (巨大企業との衝突)」(2)は、いかに「持続可能な」会社方針を進めていると主張する企業でさえ、一部は依然として地球へのダメージを引き起こしているということを如実に表している。
以下の企業がレポートされている;
・巨大鉱山会社 リオ・ティントは、地域住民の反対がありながら、インドネシアのポボヤ(訳者注;地名不明)保護林での金採鉱の調査を進めている(3)。多くの保護地域での採鉱認可を取っているがために、鉱業はインドネシアの森林に最も脅威を与えている産業のひとつである。リオ・ティントは今月末の地球サミットでの、鉱業に対する国際規制を避けるべく画策をしているようだ。 各国政府に対し、法的拘束力のある規制ではなく、産業による自発的なパートナーシップを提案しようとしている。リオ・ティントの会長、ロバート・ウィルソンはイギリス代表団の一員である。
・南アフリカの(石油)化学会社サソールは、「われわれの石油に対して行っている貢献を、同等に地域コミュニティに対しても最大限するべく努力する」と主張している。地域コミュニティに高濃度のベンゼン、塩化ビニル、塩化メチレンを放出しているという意味においても、同等というのはその通りである。サソールは、地域住民が彼らに責任を負わせることができる法的拘束力を持つ基準ではなく、自発的な環境基準を推進するのに非常に大きな影響力を行使している(4)。
FoEインターナショナルは、ヨハネスブルグでの地球サミットで、人々と環境を守る為に世界の指導者達が産業界への規制を導入する必要性を訴えている。今のところ西側諸国からの賛同はほとんど得られていないが、発展途上国からの賛同、また何千人もの人々、コミュニティ・リーダー、そして各界有名人から賛同のメッセージを得ている(5)。
FoEインターナショナルの副会長のトニー・ジュニパーは以下のように述べている。
「このレポートは、企業が人々と環境にどんなダメージを与えているかの証拠である。大企業の「地球にやさしい」宣伝活動にもかかわらず、如何に多くの企業にとって「持続可能な発展」が「今までどおりの(環境を無視した)ビジネス」を意味するのかを示している。企業の振る舞いをチェックする世界的なルールなしでは、企業の自発的行動を当てにして環境を守ることができると考えるのは楽観的過ぎるであろう。」
「この問題は、株主の利益を守る、守らないという以前に、健康と生計手段を守る、現在の、そして将来世代の世界中の人々の権利をどう考えるかという問題である。」
FoEインターナショナルはまた、ヨハネスブルグでArt Action, Hear Our Voice(芸術アクション、われわれの声を聞け)と題された、彫刻と音楽のインスタレーションを行うことも明らかにした。収奪されたヨハネスブルグのコミュニティにより作られた、彼らの命を守るべく立ち上がった人々の多様な声を表す何千個もの生物分解性の人形が、抑制の効かないパワーの象徴である巨大企業に立ち向かう姿を象徴している。Hear Our Voiceは9月1日に行われる(6)。
Contact:
IN AMSTERDAM:
Friends of the Earth International: contact Ann Doherty +31-20-6221369
IN LONDON:
Corporates Campaigner Matt Phillips (Friends of the Earth EWNI: England, Wales, N.Ireland)
+44-20- 7566 1660 or +44- 7817 314706 or Ed Matthew (FOE EWNI ),
Contact for Rio Tinto at +44-20-7566 1720 or at pager 07654 664 965
注;
(1)国連持続可能な開発に関する世界サミットは8月26日から9月4日まで、南アフリカのヨハネスブルグで行われる。
(2) 「Clashes with Corporate Giants (巨大企業との衝突)」はFoEインターナショナル www.foei.orgから出版される。レポートはwww.foe.co.uk/campaigns/corporates/resource/media.htmlにて読める。レポートのPDFファイル版はFriends of the Earthのプレスオフィス +44-20-75661649 もしくは下記の連絡先で取得可能。
(3)詳細はwww.jatam.org と www.mpi.org
(4)サソールの影響についての、FOE南アフリカのボビー・ピークとのフルインタビューはwww.radioearthsummit.orgで。
www.groundwork.org.zaも参照下さい。
(5)世界中の個人が音やメッセージを www.radioearthsummit.orgに送っている。それらはFriends of the Earth at the Earth Summitによって放送される。
(6)詳細はヨハネスブルグのドナルド・ポールズ(FOEI)まで。携帯+27 72-2966 740