◇ 「日本の環境首都コンテスト」とは?
地球温暖化をはじめとする21世紀の諸課題を解決する決定的要素は地方公共団体の参加と協力にある」とする国連の行動計画アジェンダ21の呼びかけに応えるため、ドイツで90年代に開催された自治体の「環境首都コンテスト」をモデルに、日本でも2001年から「環境首都」を誕生させることを目標とするコンテストが行われています。
このコンテストは、自治体の持続可能なまちづくりのための施策について、環境基本条例・基本計画、環境情報の開示など15の視点から調査と評価を行うもので、総合ポイントの高い自治体や先進的な取り組みを行っている自治体を表彰しています。
コンテストを通じて、参加自治体は自己の施策の客観的評価を行い、主催者のコンサルティングやアドバイスを受け、他の自治体と交流を行いながら、持続可能な地域づくりを進めています。
ここでの「持続可能な地域社会」は、「低炭素社会」「循環型社会」といった環境分野に限定されるものではなく、「環境と経済と社会的公正とのバランス」によって成り立つものです。
◇ コンテストの内容
「日本の環境首都コンテスト」は、自治体の持続可能なまちづくりのための施策について具体的に質問しています。質問内容は、環境基本条例・基本計画、環境マネジメントシステム、環境情報の開示、自治体内部の環境基本行動、自治体との交流、職員研修・行政の総合化と予算編成、住民の人材育成と行政との協働、環境・まちづくり学習、自然環境の保全・回復、健全な水循環、風土を活かした景観・公共空間づくり、交通政策、地球温暖化防止・エネルギー政策、ごみの減量化、環境に配慮した産業育成の15分野にわたります。
結果はすべての参加自治体に連絡し、総合ポイントの高い自治体や先進的な取り組みを行っている自治体については公表し、表彰しています。
コンテストで得られた情報は、報告書・先進事例集のかたちで、すべての参加自治体に還元しています。
環境首都コンテスト全国ネットワーク ウェブサイト: https://eco-capital.net/
◇ 参加する自治体のメリット
コンテストの結果は、参加自治体の最高点または平均点と比較できることから、参加自治体は自己の施策・政策を第3者的に評価することができます。
報告書・先進事例集(冊子・DVD)によって、他の自治体の動向や先進事例のデータを入手することができます。
専門性を持ったスタッフから、施策や政策についてのカウンセリングやアドバイスを受けることができます。
◇ ボランティアのメリット
過去の先進事例を学ぶことによって、自治体環境施策を総合的に知ることができます。
コンテストのヒアリング作業では、自治体の担当者と直接意見交換ができます。現場を視察することもできます。
全国の環境NGOと、自治体の環境施策について意見交換できます。
環境首都コンテストでインターン研修を行い、自治体への就職活動に活かした人が何人もいます。