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再生資源か汚染の輸出か〜3Rイニシアティブ閣僚会合で対立
                                                    

 2005年4月30日

 廃棄物のリデュース、リユース、リサイクルの3Rを国際的に推進することを 目的とした「3Rイニシアティブ閣僚会合」が4月28日から30日にかけて都内で 開催されました。この会議は、昨年のG8で小泉首相が提唱したもので、小池環 境大臣の主催により、G8及びその他の20カ国の担当閣僚と、UNEP、OECD、バー ゼル条約などの国際機関の代表が出席しました。

 議題は、3R推進に関する各国の報告、物品等の国際流通に関する障壁の緩和、 先進国と途上国の協力、様々なセクターの協力と科学技術の推進で構成されま したが、国際流通に関する障壁の緩和について、「資源の有効利用だ」とする 米国をはじめとする先進国と「リサイクルに名を借りた環境汚染の輸出だ」と する途上国の主張が対立しました。

 特に、「E-waste」といわれるパソコン、電化製品の中古品が先進国から途上国 に流れている現状について、有害廃棄物の移動を禁じたバーゼル条約を批准し ていない米国は「再生品は価格も安く、途上国にはメリットが大きいのに、現 在は障壁が多いので緩和すべきだ」と主張。これに対し、途上国からは「中古 品は1年で使えなくなり、鉛、水銀、カドミウム、フロンなどの有害物質が 適正に処理できないで重大な汚染を引き起こしている」「ハードの輸出はもう うんざりだ。無償貸与はソフトだけにしてくれ」などと反論が続きました。

 また、NGOとして発言したバーゼルアクションネットワークからも、この点に 関する懸念と、4つめのRとして責任(Responsibility)を加えるべきとの提案 がなされました。

 「もったいない」をキャッチフレーズに「3R」を掲げた会合でしたが、発生 抑制や再使用の促進に関する議論はほとんどなく、もっぱら「国際的な広域リ サイクル」への布石とされた感の会合でした。この会合の成果は7月に英国で 開催されるG8サミットに報告されるとのことですが、この動きは今後も十分に 注視していく必要があります。

*環境省 3Rイニシアティブ閣僚会合の結果について
  https://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=5951

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