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2003年12月19日付でグリーン購入ネットワーク発表の「<改定>グリーン購入ガイドライン 第一次案の公表と意見募集のご案内」を受け、FoE Japanは2004年1月23日に要望意見をグリーン購入ネットワーク事務局宛てに提出しました。
グリーン購入ネットワーク(GPN)は、グリーン購入の取り組みを促進するために1996年2月に設立されたネットワーク組織です。全国の多くの企業や地方公共団体などが会員として参加しており、GPNの定めるガイドラインは、グリーン購入を推進する上で大きな影響力をもっています。
今回の意見募集は98年12月に制定された6種のガイドラインについての改訂案です。このうち「オフィス家具」についてのガイドラインに木材についての記述が含まれており、これについて下記のような要望意見を提出いたしました。
■オフィス家具ガイドライン改訂一次案についての要望
長期使用や省資源に配慮されたガイドラインとなっており、基本的な方向性としては賛成できるものとなっておりますが、木材利用に関していくつか要望をさせていただきます。
太陽エネルギーを受けて成長する木材は、製造及び廃棄段階における環境負荷が極めて少なく、二酸化炭素を吸収固定できることからも他の素材に比して優れた素材です。木材そのものが炭素ニュートラルな再生可能素材であるといえます。ガイドラインでは再生材、リサイクル材が推奨されていますが、同様に木材も環境的に優れた再生可能な自然素材としてガイドラインの項目において推奨されるよう要望いたします。
ただし、海外からの木材には違法伐採や原生林破壊が問題になっている国からのものもあることから、最低限の基準として原産国や樹種についての表示があること、および合法であるとの証明を付けることをガイドライン項目として(自主的な情報提供項目ではなく)追加していただけるよう要望いたします。
また、輸送時におけるCO2排出も考慮して、できるだけ近距離の人工林から運ばれた木材を使用することもガイドラインの指標としていただきたきますようお願いします。とりわけ、国内の人工林は毎年膨大な蓄積量を積み重ねているにもかかわらず、輸入材に押されて大部分が活用されないまま、森林管理が行き届かなくなっています。これらの木材を活用することで、間伐などの森林管理を進めることが可能となり、健全な森林環境を維持・育成し、生物多様性やCO2吸収能力、水源涵養機能などを向上することにもつながります。
さらに、将来的には環境・社会的に配慮された森林から生産された木材のみをガイドラインで認定することが望ましく、これを判断するにあたっては森林認証制度が有効な指針となります。しかしながら、海外の一部の認証制度には、制度的に合法性を担保できないものもあることから、GPNとして各認証制度の評価を行い、ガイドラインとして推奨できる認証制度を明記されるよう検討を進めてください。
以上です。
ご検討のほどどうぞよろしくお願いいたします。
■意見提出者:
岡崎 時春(okazaki@foejapan.org)、 中澤 健一(nakazawa@foejapan.org)
国際環境NGO FoE Japan
〒171-0031 東京都豊島区目白3-17-24 2階
Tel. 03-3951-1081, Fax.03-3951-1084
坂本 有希(yukiluki.yuki@nifty.com)
(財)地球・人間環境フォーラム
〒105-0001東京都港区虎ノ門1-18-1虎ノ門10森ビル5階
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