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プレスリリース
2005 年2月16日
長らく待たれていた昨年のロシア連邦批准を受け、本日、京都議定書が国際条約として発行します。これで先進国での温暖化対策は本格的な実施に向け新たな段階を迎える事になります。政治経済的に大きな一歩である一方、しかし地球環境から見ればこれは僅かな一歩でしかありません。
世界最大の温室効果ガス排出国である米国と豪州が抜けた先進30ヶ国での1990年水準から5%の排出削減量は、地球全体での5?7割削減という必要には程遠い現実があります。
その一方でここ数年で急速な進歩を遂げる科学により、温暖化が予想以上に速いペースで進行している事を示しています。
また昨年の国連気候変動枠組条約会議では、進行する温暖化が多くの脆弱な途上国にもたらす環境経済社会的影響の深刻さが認識され、先進国の排出量削減策の柱である京都議定書と並ぶ、5年間の途上国の温暖化への対応支援のプログラムの大枠が合意されました。
米豪が実質的な温暖化対策を拒絶している現在、これらの責任をヨーロッパと日本が担い、世界をリードしてゆかねばなりません。実際、京都議定書は日欧が支える条約と言えます。
FOE JapanとFoEインターナショナルは、日本が地球環境を根本的に破壊しかねない温暖化への対策をリードする様求めるとともに、問題のもう一つの根源である化石燃料への依存と大勢の人々の犠牲のもとに少数の人間が潤う現在の経済社会的構造を変えるべく働きかけて行きます。 |
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