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リオツバ・ニッケル
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「ニッケル製錬 住民からの止まない苦情
 保健省が調査を実施」  (2008.11.16)
  フィリピン・ニッケル製錬事業

 住民からの止まない苦情 保健省が調査を実施


「風向きによって、ひどい悪臭がする」「子どもにこれまでにない皮膚病が出る ようになった」――フィリピン・パラワン州南部のリオツバ村周辺では、ニッケ ル製錬所が稼動し始めた2005年頃から、こうした苦情の声が聞かれるようになり ました。この製錬所は、日本の住友金属鉱山などが出資する合弁企業コーラルベ イ・ニッケル社が建設したもので、国際協力銀行(JBIC)の融資、日本貿易保険 (NEXI)の付保など、日本の公的サポートも受けて行なわれている事業です。

これまで、皮膚病については、同社などが参加したチームが調査・検査を行ない、 トイレが無いなど衛生上の問題による汚染が原因との結論が出されており、同社 は、地元にトイレや飲料水用タンクを提供・設置してきました。しかし、皮膚病 が引き続き起こっていることから、今回、パラワン州の保健事務所が主導し、フィ リピン保健省の専門家などで構成される独立チームが化学的検査を行なうことに なりました。FoE Japanは、このチームにオブザーバーとして参加してきました。

11月9、10日、同チームが現地のリオツバ村を訪れたところ、製錬所が操業を一 時停止中、という予想外の事態はありましたが(同社によれば、製錬所の定期検 査のため、以前から短期間の操業停止を予定していたとのこと)、同チームは調 査を続行。悪臭の苦情が出ている村、また皮膚病が報告されている村などを中心 に、計8地点で大気、水のサンプリングを行ないました。今回集めたデータは、 マニラの大学施設で分析される予定になっています。

保健省の専門家は、今回の現地調査を終え、「製錬所がストップしていたのは予 定外だったが、お陰で操業していない場合のベースライン・データが取れた。今 後、再度訪問し、継続的にデータを取っていきたい。」と話していました。

製錬所がすでに在る今、その製錬所による地元住民・環境への影響を回避・最小 化していくことが非常に重要になっています。FoE Japanは、今後も継続的なモ ニタリングを続ける予定です。  
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