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――地元の環境グループはピメンンテル上院議員に対し、ミンダナオ石炭火力発電所の建設を中止すべく、彼の上院としての影響力、権力を行使するよう求める
カガヤン・デ・オロ市――ビラヌエバ町のミンダナオ石炭火力発電所に反対する地元グループは、セブ島にある2つの石炭火力発電所の汚染物質サンプルに関するラボラトリー検査に言及し、同発電所の建設の中止を求める決定的証拠が彼らにはある、と語った。
ミンダナオ石炭火力発電所の地元反対グループは、フィリピンにおける石炭火力発電所の拡散問題において、アジア開発銀行や日本の国際協力銀行(JBIC)といった輸出信用機関のような国際金融機関が共犯関係にあることを摘発するよう、グリーンピースがフィリピン下院に呼びかけていることについても支持している。
3億ドルのミンダナオ石炭火力発電事業は、JBICやドイツの公的輸出信用機関であるドイツ復興金融公庫(KfW)が融資を行なっている。
グリーンピースの科学者らは、セブ島にある2つの石炭火力発電所(ナガ市のサルコン石炭火力発電所(105MW)およびトレド市の石炭火力発電所(144MW))の飛散灰のサンプルに致命的な有毒物質を発見した。
セブ島の2つの石炭火力発電所で集められた飛散灰サンプルからは、ヒ素、クロミウム、鉛とともに水銀が検出された。
グリーンピースの報告書は、たとえ低レベルのものであっても、メチル水銀の排出が年に何十万人もの新生児の知能に終生にわたる損害をどのように与えうるのかを示したアメリカ国家科学アカデミーによる最近の調査を引用している。
TFMのスポークスパーソンBenCyrus G. Ellorin氏は、セブ島にある石炭火力発電所の有毒物質の排出に関するグリーンピースの科学的調査結果は、「これ以上石炭火力発電所が建設されるべきではないという決定的な証拠である。」と述べた。
また、彼は、TFMはカガヤン人、また、ミンダナオ人の同友であるAquilino Pimentel上院議員に、現在続けられているミンダナオ石炭火力発電所の建設の中止に向けて強く動くよう求めている、と加えた。現在、中国を旅行中のTFM代表Manuel R. Ravanera弁護士は、「もし、Pimentel上院議員が物議をかもし出している同事業の中止のために、上院議員としての彼の権力と影響力を行使するなら、カガヤン人もミンダナオ人も非常に感謝し、喜ぶだろう。」と語った。
TFMは同事業に反対する他グループとともに、仮にこの議論を呼んでいる石炭火力発電所が推進されなかったとしても、ミンダナオの人々は、噂されているような電力不足の脅威を心配するべきではない、と言っている。今年4月に発表した事例研究の中でTFMは、電力危機の脅威はまったくない、とし、エネルギー省のミンダナオにおける電力需要見積もりが非常に杜撰なものである、と主張している。
TFMの事例研究によれば、実際の電力需要の伸びが3%だったのは2003年のみだった。しかし、この伸びは、2002年から2004年の期間にかけて9%の伸びを予測したエネルギー省の数字を大きく下回るものである。
TFMはまた、向こう6年の間にフィリピンで石炭火力発電を650メガワットも拡大する計画を持つミラントのマニラ本部で今日抗議活動を行なったグリーンピースへの連帯も表明した。ミラントはトレド市の石炭火力発電所(144MW)の設備容量を200MW拡大する計画を立てている。ミラントはフィリピンで最も汚染されたパンガシナン州スアル発電所(1,200MW)の所有者である。
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