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物議をかもしている石炭火力発電事業について、その推進派は、現在、一般市民や思い違いをしている実業家らに、2005-06年度までにミンダナオを襲う可能性のある、いわゆる電力危機の解決策がこの事業であることを信じさせようと説得を試みている。
そして、彼らは、間もなく着工すると言っている。しかし、例えば、推進派が同事業への融資を申請中の国際協力銀行(JBIC)などから私達が収集した情報によれば、銀行団は特に環境社会面の審査を依然として継続中であり、向こう6ヶ月から2年は融資を決定しない可能性がある。
10月初め、約60団体の国際および現地NGOが同事業への反対を表明する要望書に署名し提出した後、とくに、融資機関は、同事業の融資申請に対して綿密な調査を行なっている。
この国際キャンペーンは現地グループ「ミンダナオ石炭火力発電事所の建設に反対する住民運動(People's CAMP)」との調整のなかで、FoE Japanが先頭に立って繰り広げているものだ。また、グリーンピースもこの事業への反対キャンペーンを支援している。
私達は近いうちに同事業の起工式が行なわれたとしても、うろたえはしない。というのは、PHIVIDEC工業地帯でこれまでに多くのファンファーレ、騒ぎ、そして、熱狂的な興奮とともに行なわれた起工式を終えた後、Jacinto製鋼工場のように実現しなかった事業がいくつかあることを私達はよく知っているからだ。また、この石炭火力発電事業がそもそも、その製鋼工場の電力需要を賄うために計画されたものであることは特筆すべきことである。
この事業に関して、また、環境面からも消費者の視点からも破壊的な同事業建設のいわゆる根拠に関して、答えを追求すべきもっと基本的な問題がある。それなのに、なぜ今、そんなに性急に事業を進めなくてはならないのか。
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<写真上下:State Investment and Trust Inc.(SPDCの共同出資者SITI)前での抗議活動>
全国農民週間に合わせた活動で、農民団体が中心となり州庁舎前からSITI前までデモを展開。
バナーには 「NO TO ENVIRONMENTAL POISONING! NO TO UNNECESSARY PAYMENT
OF PPA! NO TO ECONOMIC DISLOCATION OF THE PEOPLE! OPPOSE THE MINDANAO
COAL-FIRED POWER PLANT! PEOPLE'S CAMP」と書かれている。
(2003年10月18日 People's CAMP撮影)
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