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2006年W杯記念特別企画 グリーン・ゴール 〜 サッカーとエコロジー |
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「グリーン・ゴール」とは?
FIFA2006運営委員会が、2006年のW杯を「世界で最初の温室効果ガス排出量ゼロの大会にする」という目標のもとに実施する大会の環境コンセプト。「ごみ」「エネルギー」「水」「交通」の4部門ごとに、数値目標とそれを達成するための方法を示しています。
この目標達成のため、各スタジアムや開催都市、公共交通機関等において様々な対策が進められています。また、そのために、FIFA2006運営委員会をはじめとするサッカー関係団体、ドイツ政府、スポンサー企業、NGO等、あらゆるセクターが協働しています。
「ごみ」〜目標:スタジアム内外のごみを20%削減
リユースカップの利用や、包装のミニマム化で、ごみの発生を抑制します。それでも発生したごみは、生ごみ、紙、ガラス、容器包装の分別を徹底し、可能な限り資源化します。観客にも分別への強力を呼びかけます。
「エネルギー」〜目標:スタジアムにおけるエネルギー消費量を20%削減
W杯で使用される12スタジアムの年間電力使用量を合計すると200〜300万KWhとなり、これは500〜700世帯の一年間分に相当します。
最もエネルギーを消費する投光照明灯やビデオスコアボードには省エネルギー型の照明を利用し、調理場では電気調理器でなく、エネルギー消費量の少ないガス調理を推奨しています。
空調や冷房を使う際に生じる熱の再利用、エネルギー管理システムの導入等により効率的なエネルギー利用を推進します。
そして、スタジアムの屋根に太陽光発電を設置する等、自然エネルギーの導入も行います。
「水」〜目標:スタジアムにおける水消費量を20%削減
W杯の期間中、およそ4万2000立法メートルの水が消費されると予想されており、中でも最も使用量が多いのがピッチへの散水です。そこで、散水に雨水を利用できるように、スタジアムでは屋根、ピッチ、歩道で集水します。
また、次に使用量の多いトイレやシャワーです。ここでは、気づかない程度の水圧調整で50%の節水ができる節水コックを取り付けたり、男性用トイレには特殊な材料と器具で水を流さなくても臭わない無水便器が設置を進めています。
「交通」〜目標:観客の50%が公共交通を利用
約1ヶ月間64試合を観戦に国内外から訪れる観客に加え、報道陣、ボランティア等、320万人が移動します。
大会において排出される温室効果ガスの8割が交通部門からと予想されており、これらの人々に環境に負荷の少ない公共交通機関を利用するよう促すことは重要です。
まず、大会の観戦チケットは、そのまま地域公共交通機関の一日乗車券として利用できる「コンビ・チケット」になっています。
また、インターネットの多言語交通システム検索サービス提供、公共交通機関の案内表示の工夫、パーク・アンド・ライド等により、公共交通へ誘導を促進します。
各スタジアムの取り組み
・ベルリン・・・公共交通機関の70%利用
・ドルトムント・・・太陽光発電(ユーロソーラー賞受賞)、雨水散水
・フランクフルト・・・雨水利用
・ゲルゼンキルヒェン・・・太陽光発電
・ハンブルク・・・環境マネジメント(エコプロフィット)
・ハノーバー・・・スタジアム改修で資材を近隣から調達、他スタジアムの座席をリユース、無水トイレ
・ケルン・・・省エネ型地下暖房、熱の有効利用
・カイザースラウテルン・・・パーク&ライド
・ライプチヒ・・・エコ都市化の一環としての対策、雨水利用
・ミュンヘン・・・環境マネジメント(EMAS)
・ニュルンベルク・・・環境マネジメント(EMAS)、地下に雨水貯水
・シュトゥットガルト・・・雨水をトイレと散水に利用
気候ニュートラル〜尚排出されの温室効果ガスは途上国への援助で相殺
今大会では、以上のような4分野で対策をすべて実行しても、なお10万トンの温室効果ガスが排出されると予想されています。グリーンゴールでは、これを京都議定書のCDM(クリーン開発メカニズム)のシステムを利用し、開発途上国での再生可能エネルギーへの投資により相殺することにしています。
具体的な投資先としては、まず、2004年12月のスマトラ沖地震の津波で被害を受けた南インドの沿岸地域が選ばれ、バイオガス調理設備の設置等が始まっています。また、設備導入後もその地域の生活の向上をきちんとモニタリングするNGOと契約しています。
FIFA2006の気候ニュートラルの実現は、地球温暖化防止とともに、持続可能な開発にも貢献するのです。
そして、最後に、「グリーンゴール」は、FIFA2006終了後も、ドイツ国内各地で継続的に行われる取り組みです。
より詳しい情報は Green Goal 公式サイト(ドイツ語・英語)
https://greengoal.fifaworldcup.yahoo.net/de/home/
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